私、承認欲についてもう少し知りたんです!!
こんにちは、Greenです、それでは今回は、草薙龍瞬 (著)「反応しない練習」を紹介します!!
反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」
- 作者: 草薙龍瞬
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/中経出版
- 発売日: 2015/07/31
- メディア: 単行本
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SNSが広く普及して「他人からの反応」がすぐに得られる世の中になりました。そうでなくても会社では、周りからの評価、上司からの査定、競争相手、仕事の期日……などを気にする毎日。
実はそんな「反応しまくる生活」こそが、あらゆる悩みの根源になっています。そして実は、そんな日常への対応策は2500年前(!)に既に語られていました。そう悟った人・ブッダは、こんな「超クールな考え方」を教えてくれます。
私、仕事でもプライベートでもストレスやモヤモヤが溜まる毎日なんです!!
それでは、こうした現代人の悩みをすっきり解消できるお釈迦様の法を解説します、法というのは教えという意味です!!
ここでのブッダはお釈迦様のことです!!
ビジネスの現場では、「結果」がシビアに求められます。上司の評価、会社の査定、周囲の評判……どうしたって気になるものです。
だから世間には、成果を上げるスキルや能力アップのノウハウがあふれているし、「認められるために頑張らなければ」という思いで、みんな必死に働いています。
そんな日常の合間につい開くのが、パソコンやスマホ。疲れが癒やされるどころか、「ネットサーフィンでアタマがボーッとする」「SNSを眺めたあとに寂しさを感じる」こともしばしばですよね。
ブッダの考え、アドラーの考え
最初に「承認欲」――認められたい願望――について考えてみましょう。
なぜなら、実はこれが、現代人のあらゆる悩みのタネだからです。承認欲が強いばかりに勝ち負け・優劣を気にする人や、「評価されたいけど、自分にはそれだけの能力がない。だから自分がキライだ」という人が大勢いるわけです。
最近話題になったアドラー心理学では、「承認欲を否定しなさい」と主張します。コンプレックス・自己嫌悪を克服するために、「認められたい」という欲求は持つべきではないと考えるのです。 しかしブッダは、承認欲を否定しません。というのは、欲求を否定すれば、抑圧や不満という新しい悩みを生むおそれがあるし、「認められたい」という願いが仕事のモチベーションになることも、たしかにあるからです。
ではブッダはどう考えるのでしょうか。誰もが持ってしまう「承認欲」を否定せず、どうすれば良いのでしょうか。
「ある」ものを「ない」と考えてはいけない
まず、ブッダは承認欲を「否定せずに、まず理解する」という立場に立ちます。「理解する」とは、「ある」ものは「ある」と、冷静に客観的に認識すること。「自分の心に承認欲がある。これが自分を駆り立てているのだ」と理解してみます。
それだけでちょっと自分から「抜けた」感じはしないでしょうか。「認められたからといって、それが一体なに?」とクールに考えることも可能になるはずです。
この「まず理解する」というブッダの発想は、悩みを解決する上でかなり効果があります。「理解する」と、その後、「合理的に考えていく」ことが可能になるからです。すると、「悩み」の正体もはっきり見えてきます。たとえば、
- 認められたい⇒自分の価値を確かめたくて「つい周りと比較してしまう」(落ち着かない)
- 認められたい⇒自分は有能だ、優れていると思い込む(プライドが高く、人の話を聞けない)
- 認められたい⇒妥協できない。「完璧主義」になってしまう(自分も周りもしんどい)
- 認められたい⇒評価されない現状に不満があり、その怒りをライバルに向ける(嫉妬)
どんな悩みも、つまり、「承認欲」から来ています。そのように悩みの正体を理解することで、「ではどう考えればいい?」という具体的な解決のステップに入っていけるのです。
ブッダの考え方では、それぞれの悩みの原因まで的確に「理解」して、そこから「抜ける」(ラクになる)ための方法を組み立てていきます。一例として、ここでは「嫉妬」という感情を取り上げてみましょう。 嫉妬の正体は、上記のように「承認欲不満」という怒りです。認められたい。でも十分認めてもらえていない。その現状に不満・怒りがあるのです。そしてその怒りを、評価の高い同僚や、順調に出世している同期、さらには同年齢で活躍する有名人などに向けている状態です。つまり、
- 承認欲の不満がある ⇒ その怒りを第三者に向けている
それが「嫉妬」という心の状態です。こう理解すると、「怒りを第三者に向けている」というのは「やつ当たり」と同じだとわかりますね。じつは、嫉妬に「相手は関係ない」のです。
では「合理的に」(正しく)考えると、どうなるでしょうか?
- 承認欲の不満がある ⇒ どうすれば認められるのだろうか?(方法を考える)
つまり、認められるために自分は何ができるか、何をすべきかという「方法」を考えて、その方法を頑張ろうと考えることになります。あとはどれだけ工夫・努力できるか、これは自分の問題ですね。こう考えたとき、「嫉妬」は「自分のモノゴトに専念するための前向きなエネルギー」に転換するのです。
他にもさまざまな悩みを解決する「合理的考え方」があります。
2500年も昔にこうした考え方を伝えてくれていたブッダの知性には、驚くしかないですね!!
悩みを生む「ムダな反応」していませんか
お釈迦様の考え方の特色は、「肯定」も「否定」もしないこと。「なるべく良し悪しを判断しない」という発想に立ちます。というのも、いいとか悪いとか、勝ち負けや優劣を作り出すのは、人間の「判断」だからです。判断によって優越感をもつこともあれば、コンプレックスに悩むこともあります。「判断こそが悩みを生んでいる」と理解して、「ならば、ムダな判断はしない」という「考え方」に立つのです。
もうひとつの特色は、「何をめざすかは人それぞれ、目的は個人が選んでいい」というオープンな立場に立つことです。「承認欲」だって否定する必要はありません。仕事・勉強で認められることをめざすのもよし。「認められることに大して意味はない」と割り切って、自分の道を進むもよし――この発想の自由さが、目覚めた人ブッダの特色です。
覚醒した人を仏陀といいますが、大切なのは、「悩み」が出てきたときなのです。
実際、私たちの日常は「悩み」に満ちています。仕事の成果・評価に舞い上がったり、落ち込んだり。周囲と比べて「負けるものか」と張り合ったり、嫉妬やコンプレックスを感じたり。気を紛らわせたくて開いたSNSの「いいね!」や「フォロワー数」に一喜一憂したり、「既読スルー」に胸をザワつかせたり……。 こうした「悩み」はどれも、「ムダな反応」といってよいでしょう。本当は誰もが「動揺しない、反応しない、タフでクールな自分でいたい」と願っているのです。でも現実には、仕事、他人の評価、ネットやメディアにあふれる情報に「つい反応」して、ストレスや虚しさを感じて疲れている――それが多くの人の「リアル」ではないでしょうか。
こうした悩み・空しさから脱出しようと思えば、「もう、ムダな反応をしない!」と決心するしかありません。どうやって? その方法を一部紹介しましょう。
ひとつは「心の状態を理解する」という心がけ――“瞑想タイム”のススメです。まずは、デスクの前でも、電車の中でも、目を閉じて「心を見つめる」時間を作ります。
そして、「怒り」を感じているときは、胸のあたりを見つめて「怒りが湧いている、怒りがある」と、冷静に理解するようにします。仕事で大きなミスをしてしまって、かなり動揺したときには、「動揺しているな、落ち込んでいるな」とありのままに理解します。
大事なのは、このとき「腹を立ててはいけない」とか「動揺してはいけない」と「否定」しないことです。そのために、アタマの中で「怒りがある」「動揺している」と客観的に“言葉で”確かめるとよいでしょう。
こうして、「心の反応を理解する」にとどめて「それ以上に反応しない」ように心がけるのです。最初は難しく感じるかもしれませんが、だんだんできるようになります。
もうひとつの方法は、「カラダの感覚を意識する」という方法です。たとえば、
- 出勤途中の「歩いている足の裏の感覚」を意識します。右足、左足、右足……と歩きながら、足の裏を感じ取ります
- 仕事の合間に目をつむって深呼吸をして「お腹のふくらみ・縮み」を意識します(初めての人は手のひらをお腹に当てて「ふくらんでいる、縮んでいる」と意識するとよいでしょう)
こうして「カラダの感覚」に意識を向けることは、ムダな反応を洗い流す効果テキメンの方法です。お寺の「座禅」の正体はまさにコレです。ぜひ試してみてください。
「その悪口は、あなたが持って帰ってください」
もうひとつ面白いエピソードを紹介しましょう。
当時、お釈迦様は「悟った人」としてどんどん有名になっていきました。そのことにジェラシーを感じる宗教家(つまりお釈迦様の同業者)も大勢いたのです。そんなひとりがある日、お釈迦様のところに行って、非難中傷・悪口の言葉をこれでもかと投げつけたのです。
普通なら「何を言うか」とムキになって口論が始まるところです。気弱な人なら相手の言葉に傷ついたり落ち込んだりするかもしれません。ですが、お釈迦様は反応しません。感情を上げもせず、下げもせず、“超クール”にこう返したのです。
「あなたが家で客人に差し出した食事を、もしその客人が食べなければ、その食事は結局あなたのものになるだろう。それと同じように、私はあなたが差し出した悪口を受け取らない(食べない)。その悪口は、差し出したあなたのものだ。そのまま持って帰るがよい」
こうなると、相手は黙り込むしかありません。お釈迦様の意図は「ムダに反応せず、心をクリアに保つことが何より大事なこと、だから何を言われても反応しない」ことにありました。「相手を打ち負かす」ことより「相手に反応しない」ことが最高の勝利と考えたのです。
まとめ
ムダに反応しない。心をクリアに保つ――これは、現代に求められるメンタルタフネス(心の強さ)の基本でもあります。勝負強い人、ここ一番で成果を上げられる人は、こういう心の状態にあります。逆に、メンタルが弱い(すぐ動揺する・気が散ってしまう)人は、小さなことについ反応してしまっているのではないでしょうか。
いわばビジネスの現場で求められるさまざまな能力の「土台」となるのが、「ムダに反応しない、クリアな心」です。メンタルを強くしたいなら、心のエキスパートであるお釈迦様に学ばない手はありませんね。
皆様、いつもご精読ありがとう御座います。
お手数ですが、遠慮なさらずに押して欲しいんです。