理屈では理解できないほどツイてる人間だから、ということしか言えないよ。
ついてる人は目標を持つ必要がない?
一人さんは、事業を立ち上げたとき、年何月までに売上を何%上げて、何年後には授業を今の何倍に拡大する、といった目標を一切口にしたことがありませんでした。
その当時、私はまだ指圧師をしていて会社経営とは無縁の生活を送っていましたが、超vipな方が訪れる某治療院に勤めていたことから、色々な経営者と交流させて頂く機会があったんです。
だから、経営者というものは目標を持っているものだ、という固定観念があったんですね。
それで、私は、目標を持たない一人さんのことが気になって、
「ところで一人さん、目標を掲げるべきじゃないの?
会社経営とは、そういうものでしょ」
といったことがあるんです。
その時、一人さんはこんなことを言ったんです。
目標っていうのは自分が決めるよね。
自分が決めるって、人間の頭で勝手に決めるんだよね。
でも、人っていうのは、ミエナイチカラの影響を受けているんだよ。
なのに、勝手に「ここまで」って決めちゃうと、本当はその上へ行けるのに「ここまでで」止まっちゃうじゃない?
だから、目標は持たない。
それに、目標を持つ必要がないの。
だって、俺、ついてる人間だから。
私は、びっくりしました。
と言うか、呆れてしまった、と言った方が正しいのかもしれません。
何故って、ついてるから目標を持つ必要がないって、理屈になっていませんから。
ところが、この言葉の後、一人さんはこういったんです。
それにね、今でも俺は幸せなんだよ。
だって、俺が幸せそうにしてると、周りの人もみんな幸せそうな顔になる。
俺と出会ったことを喜んでくれる人がいるの。
俺は思うんだよ。
最終的な幸せって、人が喜ぶ顔じゃないかなって。
人が喜ぶ顔を見ているとね、この仕事しててよかった、生まれてきてよかったって思う。
その嬉しさが、俺の心を豊かにしてくれる。
やっぱり、感激して涙流す人生が一番いいよな。
感激できない人生なんて、つまらない。
俺はそう思うんだ。
この言葉に、私はすっかり感動してしまい、
「ついてる人は目標を持つ必要がない」
という言葉の意味を尋ねる機会を逸してしまいました。
ところが、それ以降、ひとりさんの会社は年間7倍ずつ利益を増やす、全国高額納税者番付にも顔を出すようになりました。
私は、現実として、あの言葉を受け入れざるを得なくなってしまったのです。
でも、どうして目標を掲げていない一人さんに、そんなことができたのか。
私には、そのことが不思議で仕方がありませんでした。
そこで、そのことを一人さんに追求すると、一人さんは。
目標を持つことが悪いことじゃないんだよ。
こんなことを言うと、世間の人から怒られるかもしれないけれど、実は俺も、
「旅を楽しめるぐらいのお金を稼げるようになりたいけれど、みんなが顔を知っているような金持ちにはなりたくない」
「自分の会社を持ちたいけれど、会社には行かないで済むようになりたい」
とかって考えていたんだよ。
ただ、世間の人がそれを目標と言わないだけのことで。
だから、その程度の目標なんだけど、成功しちゃった。
どうしてそうなったのかは、自分でも分からない。
理屈では理解できないほどツイてる人間だから、ということしか言えないよ。
一人さんは売れる商品を「ポン!!」と出す
こんな風に、一人さんは不思議な人ですが、そのひとりさんが創業した銀座日本漢方研究という会社も、よくよく考えると、実に不思議な会社です。
研究所とはいうものの、それらしい施設などなく、研究員も一人もいません。
あるのは、斎藤一人という人間、ただ一人。
しかも、一人さんの仕事は商品可愛いはずなんですが、その本人も研究していません。
試験管を振ってる姿はおろか、腕組みして考え混んでいる様子も見たことがありません。
では、どういう風に商品ができてくるのか、と言うと、ものの数秒で出てくるんです。
どういうことかと言うと、一人さんとドライブしたり、食事をしたり、雑談をしている時に、突然、一人さんが、
「今から、膝とか腰が心配な人のための商品を作るよ」
と言って、この素材床の素材を、これこれこういう割合で配合する、ということをメモに書く。
これで商品開発は終了です。
それで、一人さんの言葉を記録したメモ工場へ持って行き、商品ができてしまう。
ですが、その商品は、決していい加減なものではありません。
東洋医学の食養生では陰と陽のバランスをとることを重要視しますが、一人さんが開発した商品はその理論にきちんと則っています。
また、現代人はビタミンやミネラルが不足していると言われていますが、その点についてもきちんと考慮されています。
ところで、ビタミンやミネラルというのは、西洋の科学ですよね。
陰陽などの食養性は、東洋の実践科学。
専門の方からお話を伺うと、西洋の科学と東洋の実践科学を両立させるものは生半可なことではできないということなんですが、一人さんは一つの商品でこれを実現させてしまう。
しかも、その商品がひとたび世に出るや、口コミでどんどん広がるんですよ。
私には、そのことが、これまた不思議でたまらないんです。
通常、商品開発と言うと、マーケティングから始まって、色々な素材を集めたり、コスト計算をしたり、サンプルを作って検討したりと、ある程度の時間と費用、労力を費やして、ひとつの商品を作り出すものだと思います。
ましてや、人が健康のために口にするものですから、熟慮に熟慮を重ねるのが当然でしょう。
それが、一人さんの場合は、たった数秒で済んでしまう。
頭の中で考えると、とても信じ難いことなんですが、私の目の前でこういうことが何度もありました。
現実がそうだから認めざるを得ないんですが、どうしてこういうことができるのかが知りたくて、一度、一人さんに尋ねてみたんです。
すると、一人さんは笑って、
「なぜかは分からない。
分からないけど、そうなんだよ」
と言うだけ。
こんな説明で、皆さんは納得しますか?
私にはできません。
「一人さん、ふざけたことを言わないで、きちんと説明してくださいよ」
私がそう言うと、一人さんは、
「あくまでも斎藤一人流のやり方だけど・・・・」
と言いながら、こんなことを語ってくれました。
他の会社がどうやって商品開発をしているかは知らないよ。
だけど、俺の場合、例えば、膝や腰のことで困っている人がいるとして膝や腰のことで困っている人がいるとして、
「この人にはこういいう商品が必要だな」
っていう、種みたいなものをまず頭に植えるんだ。
そうすると、しばらく放っておいても後で必ず答えが出る。
頭に入れちゃえば、勝手にその種がクツクツって動いて、それを探し出す。
そうじゃなかったら、牽引の法則で引っ張って出てくる。
要するに自分に出てこないものは、
「こんなものをはいかがでしょうか」
って、持ってきてくれる人が出てくる。
長年、研究して、悩んで悩み抜いた末に出てきてて、その時、
「あの時の苦労があったから、商品化にこぎつけられたんだ」
と思う人もいると思う。
だけど、俺の場合は、脳に一度インプットしたら、後で勝手に出てくるんだ、という理論でやってる。
だから、脳を信じて、出てくるのを待ってるだけなんだ。
1年後に出てくるものは、1年後に出てくるようになっている。
苦しもうが、何しようが、人間の脳っていうのはそういうふうにできているの。
ただ、楽しいことしていた方が、1年後に出てくるはずの答えが半年後に出てきたりする。
まぁ、いずれにしろ、いいアイデアというものは、ある日突然「ポン!」と出るようになっているんだ。
えみちゃんはそれが不思議だと言うけれど、この地球が自転していることも、どうしてなのかをじっくり考えて出てきたことじゃないんだよ。
ある日、突然、
「あっ、地球が回ってる」
って、「ポイ!」と出た。
だから、いろんな発見・発明は、最初は「ポン!」なんだけど、それを証明するのに時間がかかるだけなんだよ。
それで、実は、こういう「ポン!!」は、誰にでもあることなんだ。
一人さんにそう言われて、自分の日常を振り返ってみたのですが、確かの「ポン!」はある。
例えば、ハイキングで山道をさまよっていて、目の前に二つの道が出てきた時に、なぜか、
「こっちの道で大丈夫だよ」
といえてしまった、とか。
それ以外にも、結構、ちっちゃな「ポン!」が色々ある。
でも、お客さんに喜ばれる商品を「ポン!」と出すとなると、普通はなかなかできない理由で・・・・・・。
どうして一人さんにそれができるのか、その極意を教えてもらおうとしたのですが、一人さんは、
「えみちゃん、いい加減、もうこの話はやめよう。
商人は働いてナンボの世界で生きてるんだから、仕事をしよう。
俺も、明日は1ヶ月ぶりに自分の会社に出るら・・・・」
と、話を打ち切られてしまいました。
残念・・・・・・。
でも、よくよく考えれば、商品開発は一人さんの仕事で、私の仕事ではない。
だから私は、私の人生の中にある「ポン!」を楽しむことにしています。
一人さんの日常は、お金持ちになる前からゴージャス
一人さんは学生の頃から、いつも、どんな時でも、
「俺は幸せだよ。すごいハッピーだよ」
「ツイてるな」
って言っていました。
「ああだったらいいのに・・・・・・」
とというように、人を羨んだりすることは 、一度もありませんでした。
例えば、 一人さんの愛車だった国産のライトバンに同乗させてもらった時のこと。
後ろからベンツが走ってくるのを見て、一人さんを嬉しそうな顔をしてこう言いました 。
「 えみちゃん、後ろ見て。
どうだい、俺のライトバンはすごいだろ。
後ろにベンツを従えて走ってるよ 。
それから、私が一人さんに、自分の将来の夢として、庭付きの一戸建てを買うという話をした時も、一人さんには驚かされました。
「庭にはバラのアーチがあって、緑の芝生の上に白いテーブルと椅子を置いて、優雅にお茶をいただくのよ。
ところで、一人さんは将来、どんな家を買うの?」
私がそういった時、一人さんはこう答えました。
「ん? 俺は、別に家を買いたいとは思わないよ」
当時はまだ、男子たるものは一戸建ての家を構え、一行一城の主になるのが常識とされていましたから、私には一人さんのこの発言が意外でした。
それで、
「女の私でさえ家を買おうと思うのに・・・・・・。
一人さんは、男でしょ」
と言ったんです。
その時、一人さんはニコニコしながら、こう言いました。
「えみちゃんは、それが欲しいんだから、それを手に入れるためにがんばればいいんだよ。
だけど、俺は別に欲しくない。
それに、そんなことをしなくても、俺、自分の庭を持ってるからね」
私は、一人さんは冗談を言ってるのかと思いました。
「一人さん、おかしなこと言わないでよ」
私がそう言うと、返ってきた返事がすごい。
「おかしいでしょ。
でも、俺にとって、千葉は俺の庭なんだ。
千葉の海は、俺の心の中では俺のプライベートビーチ。
山もあるよ。
公園だってある。
道路もある。
どう?
ゴージャスでしょ。
管理費になんて全然かからないの。
だって、国や自治体が行ってくれているんだもん。
掃除までしてくれて、本当、俺はツイてるな」
すごいエピソードもあります。
専門学校を卒業し、それぞれ別の道を歩き始めた時、一人さんと青森を旅することになったんです。
その時、一人さんが竜飛岬をプレゼントしてくれたです。
皆さん、私の言ってることがおかしいなことだと思いませんか?
私は、そう思います。
当時の一人さんは、竜飛岬どころか、ビルを買うお金さえ持ってなかったんですから。
だから、一人さんが、
「日本にはいいところがたくさんあるけど、その中から君が好きな場所をプレゼントしてあげよう。
どこがいい?」
といった時、私は自分の耳を疑いました。
「一人さん、本気で言ってるの?また冗談でしょ」
私がそう言うと、一人さんはニコニコしながら、
「本気だよ、どこがいい?」
というので、私も半信半疑ながら、こう答えました。
「そうね、竜飛岬をプレゼントしてもらうかな」
すると、一人さんはこう言いました。
「うん、分かったよ。じゃあ、今から車で竜飛岬まで行こう」
私は一人さんに促されて車に乗り込みました。
そして、竜飛岬へ到着。
すると、一人さんは、満面の笑みを浮かべながら、
「えみちゃん、お待たせ。はい、どうぞ」
と・・・・・・。
私の頭の中は、 大混乱です。
「どうぞ、って言われても・・・・・・」
どんな言葉で一人さんに対応すべきなのか、何も思い浮かばなくて困っている私に、
「黙って見てればいいんだよ」
と一人さん。
私は気が抜けて、大笑いしてしまいました。
だけど、なぜか、ものすごくハッピーな気分になりました。
一人さんが、ニコニコして、楽しそうにしているから。
仲間の社長達も、一人さんと旅している時に、色々なプレゼントをもらっているんですよ。
「あの灯台は、みっちゃんにプレゼントするよ。
今日からあの灯台は、みっちゃん灯台だよ」
「あの島は、はなゑちゃんにプレゼントしよう。
あれは今日から、はなゑ大陸だ」
「この広大な野原は、じゅんちゃんへのプレゼント。
ということは、あそこに立ってる小屋はじゅんちゃんの別荘だな」
一人さんは、やっぱり変ですよね。
でも、こういう旅をしていると楽しいですよ。
斎藤一人さんの話を纏めました。
皆様、いつもご精読ありがとうございます。
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