湯水のようにお金を使っていたことを後悔しました。

お金の本当のありがたみを知る
ちなみに「給料はいらないから」というのはポーズというか、なんとなく言ってみただけで、そうは言っても兄は給料をくれるだろうと思っていました。
でも兄は私の言葉を真に受けたのか、その後も給料をくれませんでした。
居酒屋ですから食べることには困りません。
その頃は実家で暮らしていたので生活する分には問題がなかったのですが、さすがにお金がないと携帯電話代も払えませんし、服を買ったり、髪を切りに行ったりすることもできません。
とは言っても自分から「給料はいらないから」といった手前、私から「給料をください」とも言えずに困っていました。
働き出して3ヶ月たち、さすがに我慢できなくなった私は、母にこう言って頼みました。
「さすがに3ヶ月のただ働きは辛いんだよね。
だからお母さんからお兄ちゃんに、給料を払うように言ってくれないかな? もちろん俺が頼んだって言わないでね」
それを聞いた兄はその日の仕事が終わった時に「これがお前の給料だ」と言って7万円を私にくれました。
そしてこう言ったのです。
「この7万円は昔のお前なら、1日の小遣い程度だろう。
でもこの7万円は、お前が汗水ただし働いて稼いだお金なんだぞ」
涙が溢れてきて止まりませんでした。
かなりしてしまいましたが、ようやく人の優しさがわかるようになった気がしました。
それと同時に、この3ヶ月を通してお金を稼ぐことの大変さと、楽しさも知りました。

日本一への誓いを込めて
それから約2年半、兄の店で働かせてもらいました。
居酒屋で働くことの楽しさを知った私は、30歳を機に独立して自分の店を持とうと考えるようになりました。
仕入れや接客などのお店を運営するノウハウは、兄の店でしっかりと学ばせてもらいましたので何とかなりそうです。
お店を立ち上げるための事業資金の方は、貯金やって持ちの現金ではありませんでしたが、「事業計画さえしっかり立てれば、銀行が貸してくれるだろう」と簡単に考えていました。
でも実際は、そんなに甘くはありません。
商工会議所やどこの銀行に行っても結果は同じでどこも貸してくれませんでした。
そこで私は改めて、社会や現実の厳しさ、自分の考えの甘さを痛感させられたのです。
だからと言って、簡単に諦めるわけには行きません。
ちょうどその頃、世間では『マネーの虎』というテレビ番組が話題になっていました。
番組に応募した一般の起業家が自分の事業プレゼンテーションして、それを審査員である投資家がジャッジし、見込みのある人には実際に投資するという内容です。
それを見た私は「東京に行けば俺の事業に賛同し、事業資金を貸してくれる人がきっと見つかる」と思いました。
そこで早速、東京に行ってウィークリーマンションを借り、とりあえずいろんなところでアルバイトをしながら食いつなぎ、お金を貸してくれる人を探すことにしたのです。
そんなある日、居酒屋で食事をしている時に、たまたまとなりあった人と話す機会がありました。
これも何かの縁だと思った私はその人に、「北海道で自分の店を持つ」という自分の夢を語りました。
すると相手は「北海道って食べ物は美味しいけど、サービスや接客は三流だね」と言うではありませんか。
それを聞いて「カチン」と来た私は相手と喧嘩になりました。
もちろん、相手は殴るようなことはしませんでしたが、腹が立った私は食事も途中でその店を出てしまったのです。
宿泊して行ったマンションへの帰り道、北海道のサービスをけなさいたことが悔しくてたまりません。
そこで私は自分に誓いました。
「俺は絶対に、北海道で食べ物はもちろん、サービスも日本一のお店を作ってやる」
そう決意して、東京を後にしました。
斎藤一人さんの話を纏めました。
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