私、「ラポール」という言葉の意味がわかりません!!
フランス語の「橋をかける」という意味の言葉ですが、
転じて、「人と人とが、親密な信頼関係にあり、心の通い合った状態であること」を示す心理学用語です。
たとえ同じ「話」でも、発信する人によって、「受け入れられる」/「受け入れられない」が変わってくることがありますね。
これは、その両者の「ラポール構築度合い」
の違いによって生じる現象です。従って、「相手に何かを伝えたい」
と思った時には、「何を言うか?」と同じくらい、「ラポールが築けているか?」が大切な要素になります。
その発信が正論だとしても、「ラポール」が築けていない場合、「屁理屈」と受け取られてしまう事もあり、逆に、多少の誤りがあっても「ラポール」が築けている場合「真意は○○と言っているはず!」と好意に解釈されるものです。「ラポール」は、発言の【理解度】や【納得度】に大きく影響を与えて、人と人とが「コミュニケーション」を取る上での
土台となる存在です。
こんににちは、Greenです、人間関係に必要な「ラポールの形成」を紹介します!!
ラポール
ラポール (rapport) とは臨床心理学の用語で、セラピストとクライエントとの間の心的状態を表す。 もとは、オーストリアの精神科医フランツ・アントン・メスメルが「動物磁気」に感応したクライエントとの間に生じた関係を表現するために用いた語である。
ラポールの形成
簡単にいうと、あなたがある人と打ち解けた状態にいる時、相手のことを信頼している時、一緒にいて楽しいと思う時、これらの状態にある時2人の間にはラポールが形成されているということです。 もちろん、相手の方もあなたと同じように感じている必要があります。
ペーシングの基盤となる3つのスキル
ここではラポール形成に必要なペーシングの基盤となる3つのスキル、「ミラーリング」「マッチング」「バックトラッキング」についてご紹介します。!!
ラポール形成のためのミラーリングの手法
ラポールの形成は、出会った一瞬でできるものではなく、自然な対話の中で育まれていくものです。しかし、ビジネスの現場では、時間をかけてゆっくりとラポールが形成されるのを待っているわけにはいきません。そこで紹介したいのが、ミラーリングという手法です。ミラーリングを上手に使うことにより、ラポールの形成が進められるのです。
ミラーリング(mirroring)とは、鏡に映したかのように相手の動作を真似る方法です。
似たもの同士、仲が良いとか、夫婦が長く一緒にいると性格や顔まで似てくるなどといわれますが、これもある意味ミラーリング効果といえます。人は、自分に共通したものがある人に対しては警戒心を解くので好意を抱きやすくなり、また一方で人は、好意を持つ相手に似せようと無意識に趣味や仕草が似通ってくるとも考えられています。
これを利用したミラーリングの手法は、たとえば相手が飲み物に口を付けたら自分もそれに倣って口を付ける、相手が足を組んだら自分も足を組むなど、鏡に映したように相手の行為を真似ることで、相手にとって自分は心を開いていい人、好意を持っている人と無意識のうちに理解させるのです。ミラーリングによって、相手との距離は縮まり、ラポールが形成される助けとなるでしょう。
ペーシングとリーディングのフレームをもつこと
私、「ペーシング」という言葉の意味がわかりません、「アモーレ」なら分かります!!
「アモーレ」はメロンちゃんが今度紹介して下さい!!
ペーシングとは相手との距離感を縮め、安心感や好感や親しみやすさを生むために相手に合わせていくことを意味します。
具体的には相手の言語、非言語に合わせていくことです。
そしてリーディングは、ラポール形成が生じた後、質問や提案などを含め、自分のコミュニケーションの目的に向けて会話をリードすることです。
卓越したセラピストやカウンセラーだけでなく、セールスや交渉などのビジネス、また教育といったさまざまな場面でのコミュニケーションの達人たちは、このペーシングすること、そしてリーディングすることをセットで考えています。
相手に合わせることは、自分のやり方や考え方を曲げたり、我慢することではありません。
下の図を参考にし、相手を尊重し、よりよい解決策や目的に向かってリードしていくためにペーシングがあるという観点をもってください。
以下の項目がミラーリングの対象です。
- 姿勢
- 動作やジェスチャー
- 表情
- まばたきの速度
私が相手の動きを観察すれば良いんですね!!
相手の声の情報をペーシングするマッチング
マッチングとは、相手の声の調子(トーン、テンポ、ボリュームなど)を合わせていく技法です。
声、つまり音情報では、具体的に以下の項目を合わせていきます。
- トーン(高い、低い)
- テンポ(早口、ゆっくり)
- ボリューム(大きい、小さい)
- リズム
音楽療法の一つの考え方に同質の原理と言われるものがあります。
これは、暗く落ち込んでいる人に元気な曲を聞かせても嫌悪感が生まれ逆効果になり、
暗く落ち込んでいるときには、暗く落ち着いた音楽を聞き、だんだんテンポのはやい、明るい曲を聞いていくことで、元気になるというものです。
これは音の世界の「ペーシング」からの「リーディング」です。
あなた自身も経験があると思いますが、あなたが早口で、相手がゆっくりとしゃべる人だと、話の内容ではなく、会話のテンポのズレでイライラしたり、違和感や嫌悪感をもちます。逆も然りです。
声の調子を意識せず話をしてしまうと、説得や提案やセールスなど、あなたの話を聞いてもらう前段階で失敗します。
コールセンターなど電話を使ったお仕事では、こういった声の調子は大事なスキルになります。
マニュアルのセリフが同じであっても、それをどのように話すかによって、明るい対応、暗い対応、丁寧な対応、軽い対応と、相手への印象を決定付けます。
ですからまずは、相手の声の調子を聞き取り、その相手に合わせて話を展開していくのはおすすめです。
相手の言葉をペーシングするバックトラッキング
これまでは、視覚情報、聴覚情報といった非言語情報をご紹介しましたが、このバックトラッキングは言語情報、つまり、相手の使った言葉を繰り返していくスキルです。
例えば、
相手 :「この前、久しぶりに映画館で映画を観たんですよ」
あなた:「いいですね~!」
ではなく、
相手 :「この前ね、久しぶりに映画館で映画を観たの」
あなた:「映画館で、映画を観たんですか。いいですね~!」
と、相手の使った言葉を使って、会話を進めていくやり方です。
また言葉だけでなくバックトラッキングの種類には、「事実」、「感情や気持ち」、「要約」の3種類があり、その状況に応じて活用していきます。
バックトラッキングを意識して、相手との会話を進めていくと、自分のことを聴いてもらっている、受け入れてもらっているという好感や安心感、そして信頼感を相手に与えることができます。
さらに深くお伝えします。
相手がつかった言葉を活用すると、相手の無意識の中に「そうそう」「そうなんです」「そのとおりなんです」といった「YES」といった肯定的な意味の言葉が繰り返されます。
「YESセット」と呼ばれる説得の法則があります。これはセールスや催眠的アプローチで活用されるものですが、先にお伝えしたように「YES」と答えられる質問を繰り返していくと、NOができない状態になっていく、否定できない状態になっていくことを言います。
逆にお伝えすると答えがYESとなる会話を続けていると、相手がオープンになり、心をあなたに開いてくるというものです。
ここで、バックトラッキングをつかわず、会話をすすめる場合とバックトラッキングを活用して会話をすすめる場合を比較します。ちょっとした違いですが、活用された時の相手の気持ちや感覚を想像していただくとその違いに気づかれると思います。
まとめ
ラポール形成は練習が大事です。技術やテクニックを数多く持っていても、人とつながれなかったり、一方的なコミュニケーションで損をしている人も少なくありません。
まずは、人を観察し、「3つの基本スキル」を徹底的に練習してください。自転車や車の運転のように最初は戸惑うこともあるかもしれませんが、自然と活用できるようになります。
それはあなたの仕事やビジネスで、素敵なお客様とより良い関係を築き、売上を上げ、仲間との信頼関係やチームワークを向上させるなど、大きな力になります。!!
皆様、いつもご精読ありがとう御座います。
お手数ですが、遠慮なさらずに押して欲しいんです。