多くの人は、いきなり何段も上に行ける方法へのノウハウを求めるんだけど、あなたにとって重要なのは、常に「一つ上」なの。
- 人手不足で困らない方法
- 「一つ上」が一番成長できる
- プロと素人では「すごいですね」のポイントが違う
- 「税金を払わない」のは、本当に得なことですか?
- 追伸 一つ上の次元の努力を続ける人生はいくらでも上の次元に上がれる
人手不足で困らない方法
「人手不足で困っています」とか「うちのような零細企業には、良い人材が集まらない」とか嘆いている社長がいるけど、ちょっとその前に考えてみてください。
人はいるんです。
この世に同じ数だけ。
さらにみんな「どこか、いい就職口は無いかな?」って探してるんです。
日本の労働人口と比べれば、あなたの所で雇う人の数って知れてるし、その人数が集まらないことに問題があるんだよ。
世間では人あまりの時もあれば、人手不足の時もあるけど、私の会社は何十年とやってる中で、一度も人あまりも人手不足な時もなかったの。
何故かって言うと、いる人が辞めないんだよ。
うちは世間と比べて特別に給料がいいとこはもうないんだけど、それでも「入りたい」って言ってくれる人がいっぱいいるんだよね。
多くの人は「もっといい働き口はないかな」って探してるの。
それでも来ないんだとしたら、やっぱり他と比べて魅力がないってことなんだよね。
辞める人が多いんだとしたら、社長が威張ってるとか、何か嫌なことをしてるの。
社長がいつも社員に対して、怒ってるのか、励ましてるのか。
失敗したら、怒るんじゃなくて、ちゃんと教えてるか。
それによって、人って違ってくるんだよね。
世間が人手不足で困ってる時に、あなたも困ってるとしたら、「あなたは普通なんじゃないですか?」ってことなの。
普通だから、普通のことで悩んでるんだよ。
それが「普通以上」になれば、普通のことで困ることはないんです。
その「普通以上」のことをするのが、社長の仕事なんだよね。
「一つ上」が一番成長できる
「普通以上」って何かって言うと、「一つ上」なんです。
階段で例えるなら1段上。
5段も10段も上じゃないんだよ。
多くの人は、いきなり何段も上に行ける方法へのノウハウを求めるんだけど、あなたにとって重要なのは、常に「一つ上」なの。
それは商売のコツも一緒です。
商売にコツがあれば、それは教えられるんです。
ところが、コツってないの。
だから、儲かってる会社でも2代目、三代目ってなると、潰れるところが出てくるんだよ。
歌舞伎や芸事って、コツがあるから教えられるんです。
だから8代目とか10代目って続けていくことができるんだよね。
商売にコツがない上に、時代も変わるから、常にその変化に合わせて行かないとダメなんだよ。
例えば、昔はお家のために命をかけるのは、当たり前だったんです。
でも、今はお家のために、って命をかける人はいないんです。
時代によって価値観が変わるから、経営者はそれに自分を合わせられるだけの度量が問われるの。
それに経営っていうのは個人戦だから、経営者同士で競争しながら、常に時代の変化に対応するスピードも必要なんです。
さらにこれからの時代は、個人の能力に「プラスアルファ」が問われるの。
簡単に言えば、芸能人みたいなものなの。
社長としての魅力論なんだよ。
魅力があれば、どれだけ不便なところでも、会いに来てもらえるんだよね。
だから、これからの時代は、「能力」プラス「魅力」をどうやって「一つ上」にしていくかなんだよ。
おがちゃんに昔、「笑顔が大切だよ」って教えたの。
そうしたら、おがちゃんは24時間、ずっと笑顔でいることを考えたんだよ。
もちろん、それも魅力なの。
でも、笑顔には、さらに上の笑顔があるんだよね。
例えば、はなゑちゃんなんかだと、いつも普通の顔をしてるけど、目が合った人にはニコッとするんだよ。
そうすると、あった人は「私に微笑んでくれた」って思うんだよね。
その笑顔が惚れちゃうような笑顔だと、もっといいよね。
さらに達人になると、大勢いる中で右側の方を向いて笑顔を送ると、その方向に人たちがみんな「私に微笑んでくれた」と思って、その人の虜になるんだよ。
プロでも、上には上が必ずいるんだよ。
笑い方一つでも上があるし、常に上があるの。
だから、今の自分の「一つ上」を目指すことが、私たちの魂が一番成長することなんだよね。
プロと素人では「すごいですね」のポイントが違う
世の中の99%の会社は、借金をしているそうです。
でも、私の会社は今まで1度も借金をしたことがありません。
そこでよく「無借金経営」について聞かれるんだけど、借金している会社が多いから借金が正しい、ってことにはならないんです。
東大の問題でも、正解者が少ないからって間違いにはならないのと同じで、いくら数が少なくても、正しい答えってあるんだよ。
結局、借金って「ないに越したことはない」んです。
ただ、重工業とかのように、大規模な工場とか先行投資が必要な事業だと、全てを社長の個人資産で賄うのは難しいこともあります。
だけど、無借金でできる事業もたくさんあるから、それでできるのなら、それに越したことはないんだよね。
借金すると、経営が早いんです。
店舗を増やすのでも、利益の中からだと出店資金が貯まるのに時間がかかるけど、銀行から借りればすぐなんです。
ただ、そこで考えなければならないのは、「借金しないとできない仕事を増やしていって、果たしてそれでいいのか?」っていうことなの。
世間の人は「50店舗経営してます」って言うと、その数に「すごいですね」って思うんです。
でも重要なのは、その後じゅっ店舗の総トータルの利益がいくら出てるかってことであって、店舗数が多いからって必ずしも儲かってることにはならないんだよね。
ところが日本人は「シェア何%」とか「店舗数〇〇」と言うと、その数や規模に「すごいですね」って思うんだよ。
これって昔の名残なんだよね。
江戸時代は「加賀百万石」とか、その反応お米の取れ高で規模を表していました。
それで「百万石だからすごい」って思うかもしれないけど、実際の内政は赤字かもしれません。
逆に、一万石でも豊かな所ってあったんです。
その名残で、今でも日本人は、規模を表す数字の大小で会社の優劣を判断する傾向があるんだけど、最近では大企業が経営難で苦しんでいるというニュースって珍しくなりました。
大手の会社は、シェアを広げるために他の企業を買収しようとするんだけど、よく考えなきゃいけないのは、順調に売り上げを伸ばしている会社が安く売りに出ることはないんだよね。
「売りたい」には、売りたい理由があるんだよ。
そういうことも考えないで、シェアばかり大きくすることを考えていると、いずれはうまくいかなくなるんです。
そうなるのはやはり、シェアや規模が大きい方が優秀だと思っている人が多いからなんだよ。
3店舗経営している人よりも、100店舗経営している人の方が優秀だと思っちゃうんだよね。
でも実際は、3店舗だけで100店舗経営している人よりも多くの利益を出す人がいるんです。
戦後の雇用のない時は、規模が大きいとそれだけたくさんの人を雇用できるから、社会的な意義があったんです。
でも今は会社もたくさんできたから、次の社会的な意義は、しっかりと利益を出して税金を納めることなんです。
店舗数とかシェアのように、対比しやすい数字があると一般的には分かりやすいかもしれないけど、プロから見れば、0は100をかけても線を掛けてもゼロなんだよ。店舗数とかシェアの数だけに驚く人って素人なんです。
中には、利益よりも店舗数を誇示する経営者とかっているんだけど、そういう人って「あなたは素人からすごいですねって言われたいんですか」ってことなの。
「税金を払わない」のは、本当に得なことですか?
「企業が人を雇うことは、一番の社会貢献だ」って言うんだけど、確かにその通りなんです。
でも今の時代は人手不足で、どこの企業も困ってるんだよ。
真の社会貢献は、「世間が困ってることに貢献すること」なんだよね。
今の時代は、高齢化やそれに伴う税収の不足が問題になっているんです。
だから、今は人を雇うことも大事だけど、企業がしっかりと利益を出して税金を納めることが一番重要なんだよね。
若い人たちが「世の中の役に立つためにNPO法人とかを立ち上げて・・・・・・」って言うんだけど、それほど世の中の役に立ちたいんだったら、税金を払わなくて済むNPOじゃなくて、起業するにしても会社で働くにしても、しっかりと利益を出して税金を納めることを考えた方がいいと思うんだよ。
「税金を払わない代わりに、国には頼らない」っていうのなら話はまだ分かるんだけど、そういう人に限って「国は何をしてるんだ」って言うんだよね。
税金って、払うのが当然だから払うんだよ。
さらに言えば、その「当然の事」って、払った方が得なようにできてるの。
それを多くの人が「税金は払わない方が得だ」って思ってるんだよね。
だから、会社の社長は利益が出ると、そのお金を税金で払うのがもったいないからって、会社の経費で使うことばかり考えるんです。
そうなると、会社にお金が残らない。
会社にお金が残らないと、不況になったりとか、もしもの時、すぐに潰れちゃうってことになるんだよ。
だから、蓄えないことを得なように思ってるけど、それっておかしいよね。
それで「税金は払わないほうが得」って思っているのは、実は感情論で、正論ではないんだよ。
社長業っていうのは頭脳労働で、頭脳労働者の仕事は、こうした感情論に流されずに何が正しいのか、しっかりと物事の本質を見極めることなんだよね。
世間の人は私に「多くの金を払わないようにしていますが、それをどう思いますか?」って聞くんだけど、どうも思わないの。
そういう人たちは、払わないほうが得だと思ってるんだろうし、私は払ったほうが得だと思ってるんだよね。
それで、節税ならいざ知らず、税金をごまかしたりしたら余計に払わないといけなくなったり、逮捕されることだってあるんです。
だから、利益が出たら半分は税金を納めないといけないけど、半分はちゃんと残せるんです。
その納めた税金だって、道路を作る費用になったり、様々な公共の費用に使われます。
「税金は払わないけど、道路は使う」っていうのは、高速道路をただ乗りしてるのと一緒なんだよね。
うまくいかないということは、どこかで無理をしてるんです。
無理って、理が合わないということです。
だから、苦しい人って理屈に合ってないことをしてるから、いつまでも苦しいんだよね。
税金をごまかそうとするのって、すごく割の合わないことなんです。
なぜかと言うと、徴収する側の税務署って「税金を取るプロ」なんです。
そのプロの目を誤魔化そうとすると、プロ以上に経験や知識がないとすぐにバレます。
それぞれに得意なことがあるんだから、経営者は自分の得意な経緯でお金を儲けた方が絶対に早いし、税金をごまかすといった不得意なことに労力を割くのは、損だと思うんだよね。
生業で一千万も受けた人が税金をごまかすぐらいなら、その誤魔化す労力を生業に活かせば、2000万円儲けられるんです。
それで半分の1000万円を税金で納めて、残りを蓄えれば安心だし、周りからも喜ばれるんだよね。
逆に、税金を誤魔化していると「バレないか」と不安になって、その不安が生業にも影響を及ぼすこともあるし、悪いことをしてると運も悪くなるし、周りからも喜ばれないんです。
無理っていうのは「理が無い」ことだから、絶対にうまくいかないし、うまくいってるように見えても、後でその反動が来て、ひどい目にあったりするんです。
そもそも、私は仕事が好きだから、仕事がうまくいって、人生もうまくいく方法を考えるんです。
でも、普通の人は、お金が欲しくて仕事をするんだよね。
だから、もらったお金を1円も出したくないの。
仕事よりもお金が好きな人ってごまんといるし、そういう人って魅力もないから、うまくいかないんだよ。
仕事が好きなら、仕事をしてるだけで楽しいんです。
仕事が楽しいから、知恵も湧いてきちゃうんです。
追伸 一つ上の次元の努力を続ける
人生はいくらでも上の次元に上がれる
「強運」の人は、自分を変えることを怖がらない
「凶運」の持ち主にとって、自分を変えることを嫌がります。
「強運」の人は、自分を変えることを、怖がりません。
「強運」の人は、自分がもっとよくなることを、喜んでやります。
松下幸之助さんは、字が下手だったから、書類を書くのが、とても苦手だったそうです。
でも、松下さんは、字が少しでも綺麗に書けるようにって、少しずつ、少しずつ練習しました。
最後には色紙なんかに、見事な字を書いているんですよ。
松下さんは、黙々と階段を上がっていったんですね。
一つ上の次元、一つ上の次元の努力を続けたんです。
死ぬまで、「一つ上の次元」の努力を続けたんです。
こういう人が、「大強運」なんです。
「大強運」とは、手の届くところ、足の届くところに、1歩ずつ上がり続けていくことなんです。
人生って、上がりだすと、結構上がれるものです。
ただね、自分はもうこのぐらい登ったんだから、もういいんだっていう考え方もある。
それは、それでいいんですよ。
それぞれの人生ですからね。
ただ、いくらでも登れます。
それだけは言っておきます。
斎藤一人さんの話を纏めました。
皆様、いつもご精読ありがとうございます。
お世話になっております。
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我が儘勝手で申し開きもございません。
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お手数ですが、遠慮なさらずに押して欲しいんです。