今日がどんなにいい日でも、明日には勝てない
「こんな私だからこそ、一人さんの弟子に」
喫茶店『ピクニック』で、皆さんと一人さんを囲み、過ごす楽しい時間。
そんな日々が続く中、両親やみっちゃん先生が一人さんの弟子になり、そして、ある日。
家族団らんの場で、母がとんでもないことを言い出しました。
「お母さん、一人さんの会社を手伝いたいから、『ピクニック』は閉店するわ~」
私は慌てました。
「ちょっと、冗談はやめてよ。閉店なんて、とんでもない」
閉店されたら、一人さんと繋がれる安心の場所、楽しい場所がなくなってしまいます。
そうなったら、自分はどうやって生きていけばいいのか・・・・。
「お願い、店を閉めないで」
母に頼んだけれど、聞き入れてもらえません。
私は父に母を説得するように頼みました。
でも、父は母の意見に賛成して、
「店と会社の両方はできないから、店は閉めるしかないだろう」
と言います。
私は目の前が真っ暗になりました。
沈鬱な思いを引きずって数日後。
母に代わって店番をしていたら、
「やぁ、裕子ちゃん」
一人さんがみっちゃん先生を連れてやってきました。
私は見て、一人さんは不穏な空気を察知したようです。
「裕子ちゃん、どうした?」
『ピクニック』閉店の件を話すと、一人さんは穏やかな口調でこう言いました。
「私と一緒に痛かったら、いればいいじゃないか。
どうだい、私のお弟子にになるかい」
「こんな私でも、弟子にしてもらえるんですか」
私がそう言うと、
「あのね、裕子ちゃん、こんな私だからこそ、弟子になれるんだよ」
みっちゃん先生が、ニコニコしながらそう言いました。
すると、みっちゃん先生は、
「一人さんはね、仕事的にうまくいっている人とか、人生的に成功している人を弟子にしたことがないの。
どちらかというと、成功していない人は弟子にするの。
私もその一人なんだけど。
ねぇ、一人さん」
一人さんは、頷いて、
「仕事も人生もうまくいって、すでに幸せな人の、さらなる成功に協力するのもいいことだと思うよ。
だけど、それ以上に大切なのは、そうでない人が幸せになるのに協力することだと、私は思ってる。
どっちに協力するのが正解か、ではないんだよ。
ただ私は、すでに成功している人より、今大変な思いをしている人の幸せに協力することに重きを置いているというだけで」
「じゃあ、私を弟子にしてください」
私は一人さんに言いました。
一人さんは優しく微笑んで、
「いいよ。好きなだけ、私のところにいなさい」
「おめでとう、裕子ちゃん」
盛り上がったところへ、2階から母が降りてきて、
「賑やかなこと。皆さん、絶好調ですね」
「勝代さん、裕子ちゃんがね、一人さんの弟子になったの」
「えっ、本当ですか、一人さん」
一人さんは頷いて、
「本当ですよ」
「まぁ・・・・・・」
目を丸くしている母がおかしくて、つい私は笑ってしまいました。
笑いながら、私は言いました。
「本当に、今日はいい日だ。最高にいい日です」
すると、一人さんも笑い、そして、こう言いました。
「今日がどんなにいい日でも、明日には勝てない。
裕子ちゃんは、この先、もっと、もっと、幸せになるよ」
斎藤一人さんの話を纏めました。
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