感情は、全て自分から始まっています。
「嫌い」という感情を出すと、相手も自分に対して同じように感じるのです。
- ネガティブな感情の原因を人に押し付けていると、自分が負のスパイラルにはまっちゃうよ
- ネガティブな感情を抱く原因をわかっておけば、その感情に飲み込まれなくなりますね
- ネガティブな感情に溺れる人は、「地獄道」が魅力的に見えているんだよ
- 日頃から、自分で自分に嫌な思いを投げかけないようにすると、「天道」が見えてくるんですね
ネガティブな感情の原因を人に押し付けていると、自分が負のスパイラルにはまっちゃうよ
「不安や怒りや悲しみが湧き起こって、苦しくなります」
カウンセリングルームで、20代のB子さんは涙を流して言いました。
会社で上司に叱られるたびに、ネガティブな感情が一気に襲いかかってきて、どうしたらいいのかわからなくなるといいます。
ネガティブな感情がやってきたら、「自分は、どんなパターンの時に、この感情に陥るのか?」を分析することが大切です。
原因がわかると、その根源を改善しようと前向きに考えることができますが、原因がわからないままだと、感情に酔って飲み込まれてしまうからです。
ネガティブな感情が沸き起こるパターンは、人それぞれです。
そのため、対処する方法も人それぞれ。
だからこそ、「自分のパターン」を知ることが大切なのです。
寝不足や空腹が引き金になる人もいる、「コンプレックスを刺激されると、たちまちネガティブで攻撃的になる」と、カウンセリングで打ち明けた方もいました。
B子さんの場合は、「上司の叱責」でした。
そうであるならば、上司に叱られない仕事をすれば、B子さんはネガティブな感情に落ちるのを回避できるはずです。
私がそう伝えると、
「でも、私には特に辛くあたるんです。
同僚はその上司と関係が良いので、誰も私の気持ちをわかってくれません。
それが余計につらいですそれが余計に辛いです・・・・・・」
上司に叱られる原因を正す努力については、のらりくらりとかわしながら、「私はとても辛い」と訴える彼女は、感情に酔っているように見えました。
「悲劇のヒロインをやっていて楽しい?
あなたはそのために生まれてきたの?
違うでしょう。
もう、自分に嫌なことをするのはやめましょう。
あなたが、今嫌な思いをしているのは、自分に嫌なことをしてもいいって許可しているのと一緒です。
そんなことは、一秒でも早くやめましょうよ」
私が言うと、「りえ先生まで、厳しいことを言うんですね」と、より一層B子さんのすすり泣きが大きくなりました。
ネガティブな感情で苦しいのは厳しい上司のせい、りえ先生のせい、理屈のない周囲のせい・・・・・・。
そんな風に、自分以外に感情の原因を押し付けていると、怒られていないときでも負のスパイラルに陥るようになります。
「それは一刻も早くやめたほうがいい」と、私はもう一度、言いました。
「上司に叱られている時、あなたは素直に受け入れていますか? 『この人の言うことだから聞きたくない!』って、耳を塞いでいるでしょ。。
私が感じる限り、その調子は決して他の人をひいきなんてしていないし、あなたにも常識的な注意しかしていませんよ。
『遅刻する時は必ず連絡をするように』『仕事の期日を守れない時は、もっと早く相談しなさい』。どれも、すごく真っ当なことよね」
グッと言葉に詰まったB子さんは、不貞腐れたように俯きました。
叱られて卑屈になったり、僻んだりする人たちは、自分に素直ではありません。
せっかくの注意を受け取って良くなることを放棄し、私のところに来て、
「相手の黒い石の出し方はひどい、卑怯だ」
と訴えます。
決して、自ら白い石を置こうとはしないのです。
白い石を持って生まれてきたのに、とてももったいないことです。
ネガティブな感情を抱く原因をわかっておけば、その感情に飲み込まれなくなりますね
うちのスタッフたちも、私が注意した時に、憮然とした顔で「はい」と言うことがありました。
「はい」というものの、表情は全く納得していないのです。
「納得できない? 自分は間違っていないと思うのならちゃんと言いなさい」
私は彼女たちにそう伝えました。
私は、たとえ相手が一人さんであっても、自分は間違ってないと思ったら、納得がいくまで話し合います。
それが、自分に素直な白い石の出し方だからです。
「いいえ、私が間違っていました」
とスタッフが言うので、
「そうよね。
あのね、間違った上にブスっとしていたら、まず、私たちの関係が悪くなるでしょ。
そして、感情を引きずって、お客様の前でもそんな顔をしていたら、誰もここにいらっしゃらなくなるわよね。
あなた達の給料は、私からもらっているように見えて、実は全てお客様がくださっているものでしょう。
すると、『お給料を出せないからやめてもらいます』ということになる。
全部、自分に返ってくるのよ。
だから、まずそれをやめようね」
と話しました。
さて、私はB子さんに聞いてみました。
「同じことを、あなたの好きな憧れの先輩に言われたらどう?」
「・・・・・がんばって、直すと思います」
「そうよね。
『上司が苦手』なことと、『上司の言っている内容』を混同しちゃいけないわ。
言われていることはその通りだ、って感情とは整理して受け取らなくちゃ。
上司に叱られてカチンとくるのは、耳に痛いからよね。
『言われたら嫌だな』って自分でも思っているから、余計に反応しちゃうのよ」
上司が他の人たちから好かれているのなら、「自分が上司を嫌いだから、見合うものが戻ってきているんだ」と考えなくてはいけません。
感情は、全て自分から始まっています。
「嫌い」という感情を出すと、相手も自分に対して同じように感じるのです。
「嫌い」という感情を出すと、相手も自分に対して同じように感じるのです。
嫌いという感情は、必ず相思相愛でなく、相思相嫌になります。
神様は、「その感情を出すとどうなるのか? まず、自分が先にこの世で試してみなさい」と教えてくださっています。
それでもどうしても、相手の事が苦手だと感じるのなら、「注意の言葉だけは素直に受け取って、心は離れておこう」と決めればいいのです。
B子さんは、もしかしたら、また何度か同じことを繰り返すかもしれません。
でも、自分のパターンを知ることができたのですから、きっと大丈夫。
私はそう信じています。
ネガティブな感情に溺れる人は、「地獄道」が魅力的に見えているんだよ
「感情に酔って、飲み込まれる」と書きましたが、怒っているうちにますますヒートアップする人を見た事がありませんか?
悲しみの感情も同じで、悲劇のヒロインになりきって、どっぷりと悲嘆にくれる人がいます。
怒っても、悲しんでもいいんです。
問題は、「何時まで、それをやるの?」ということですね。
そこに居続けたらもっと苦しくなるのに、あれこれと言い訳をしてまでネガティブな感情に溺れようとする人たちを、これまでたくさん見てきました。
人と自分を比べて落ち込んだり、ずるいことを考えたり、ふてくされたり。
わざわざ黒い石を見つけに行く人からは、離れてあげるしかありません。
「天道」と「地獄道」には「分かれ道」があります。
天国に繋がる「天道」と、地獄に「地獄道」には、分岐点があるのです。
その分かれ道まで追いかけて行って、助けてあげてもいいけれど、そこから先は一歩たりとも踏み込んではいけないのです。
「もうちょっと近くに来て助けてほしい」
と相手は甘えたり、泣き言を言ったりして、あなたのことも地獄道に引きずり込もうとします。
そこで心が揺れるのは、自分も分かれ道の崖っぷちにいるからです。
心がもっと天道に近い場所にあれば、少しも揺らぐことはありません。
「どうして進んで地獄道に行く人がいるのかなあ・・・・・・」
サロンでお茶をしていた時、ふと私が独り言を漏らすと、一人さんがこう言いました。
「ネガティブな感情の虜になっている人には、地獄道が輝いて見えるんだよ」
イライラ、不安、悩み癖、僻み癖、いじけ癖・・・。
地獄道のそばにはそんなものばかり落ちているというのに、その人たちにはそれが光り輝いて見えているということです。
驚いたけれど、大変腑に落ちました。
言い訳をしてまで地獄道に向かう人を、あなたは追いかけてはいけません。
追いかけちゃいけない人も、いるんです。
地獄道へ行ってみなければ、そこがごまかしとまやかしの巣窟だと気づけない学びもあるんです。
「早めに気つけて、ご安全に戻れますように」と祈って、あなたは天道を目指していきましょう。
日頃から、自分で自分に嫌な思いを投げかけないようにすると、「天道」が見えてくるんですね
この話をしたら、生成発展塾の塾生から、
「地獄道を魅力的に感じないためには、どうすればいいですか?」
と尋ねられました。
「常日頃から、自分で自分に、嫌な思いが投げかけないこと」と答えました。
例えば、飲みかけのペットボトルのお茶を入れないの友人に差し出して、「これ、飲む?」って、あなたが聞いたとします。
「いや、いらない」と言われたら、どんな風に感じるでしょうか。
普段から、「自分はブスだ」「自分はモテない」と思っている人は、「自分がブサイクだから、嫌がられたんだ」って卑屈に感じるんですね。
私だったら、「あら。私のことが好きだから、照れてるんだわ」って思います。
正解は「お腹いっぱいだから、今はいらない」だったとしても、相手に好かれていると思った方が自分は幸せでいられます。
そして、自分が逆の立場になった時には、「ありがとう、今はお腹いっぱいだからいりません」と、気持ちを端折らないでで伝える大切さにも気付かなくてはいけません。
悲しくなったり、腹を立てたりするのは、自分の勝手な思い込みなんですね。
「豊かになりたい」「幸せになりたい」と思うだけじゃなくて、「必ずできるよ」って、折に触れて自分に話してあげましょう。
そうしていると、同じようにしろ白い石を握って天道を目指す人たちと出会うようになります。
時には地獄道に向かいたがってる人がやってくることもありますが、「おかしいな」と見抜く力も備わるので、いつも大丈夫でいられます。
斎藤一人さんの話を纏めました。
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