それは奇跡なんかじゃない。
この世の決まりごとなんだ
他力が動いた!
人を美化して喜ばれる。
嬉しくてまた美化しちゃう。
それが日常になった、ある日のこと。
ご近所の方が、ウチにやってきて私にこう言いました。
「今朝、ラジオで寺田さんのこと、やってたね。
寺田さんの酒造りの姿勢は素晴らしい」
「えっ、本当!」
「あれ、知らなかったの?」
「うん、全然。それ、どこのラジオ局?」
「文化放送だよ。
武田鉄矢さんがパーソナリティーしてる番組だよ。
2週間にわたって紹介するんだって。
明日もあるから、聴いてごらんよ」
翌朝、私はそのラジオ放送を聴いてみました。
スピーカーから流れてきたのは、愚直なまでに昔ながらの自然造りにこだわってきた寺田本家に対する武田さんの応援の弁。
「いやはや、もったいない。
これは奇跡だ、奇跡が起きたぞ!」
私はそう叫び、スピーカーの前で手を合わせていました。
しかし、奇跡はそれだけで済みませんでした。
CS朝日さんから、「寺田本家を取り上げて1時間番組を作りたい」との依頼が来て、その番組が放送されました。
また、健康情報誌の「ゆほびか」さんなど、マスコミ各社がウチの酒を取り上げて、寺田本家を応援してくれたのです。
周囲の人々も喜んで、
「よかったね、寺田さん。
あんた、スゴイついてるよ」
と言ってくれました。
私は、この嬉しい奇跡を早く一人さんに報告したいなと思い、その日が来るのを心待ちにしていました。
ほどなく、その日はやってきて、私は一人さんに報告しました。
「一人さんが教えてくれた、基本のデコレーションをやっていたらこんな奇跡が起きました。
一人さんのおかげです、本当に感謝します」
すると、一人さんは、
「寺田さん、ありがとう。
でも、私のおかげではないんです。
寺田さんのケースは、自力の後に他力あり、なんだよ。
そして、それは奇跡なんかじゃない。この世の決まりごとなんだ」
「どういうことでしょうか?」
私がそう尋ねると、一人さんはこう言いました。
「この世には、刈り入れの法則というものがある。
刈り入れの法則とは、簡単にいうと、自分が蒔いた種はあとで必ず自分が刈り取るということなんです。
だから、自分が不幸の種をまけば不幸の実がなって、それを必ず自分で収穫するし、幸せの種をまけば必ず幸せのみを自分で収穫することになってる。
この世はこういう仕組みなんだって、神様が決めたの。
それで、寺田さんは、天国言葉を言ったり、親切の行、美化をしたり、生命が喜ぶ酒を造ったり、幸せの種をまいてきたんだ。
今、それを収穫しているんだよ」
ツキを運ぶ他力のはたらかせ方
「それが、自力の後に他力あり」
そう言うと、一人さんは、
「そうだよ。
逆の立場で考えてごらん。
例えば、郵便配達の人があっ寺田さんにいつも笑顔で天国言葉を話し、美化してくれていたら、あの郵便屋さん、いい人だなと思うよね。
その郵便配達人の人が郵便局を辞めて、人が来ないような場所で喫茶店をやることになったら、寺田さんはどうする?」
私はすぐさま答えました。
「もちろん、その人に会いに、お店行きますよ。
周りの人にも、あそこに喫茶店ができたから、行っておいでっていっちゃうな。
いい人だから、何かしてあげたい」
「私も同感だな。
そこの店の人がいい人なら、出来る限り宣伝するし、知り合いも連れて行っちゃうよね。
そうすると、そこの店の人は感謝感激して、自分は何て運がいいんだろう。
そこまでしてもらってとか、言ったりする。
でも、それは、今まで自分が周りの人に与えてきたものが、巡り巡って返ってきただけなんだよね」
「それが自力の後に他力あり。
自力なくして他力は働かない、ということなんですね。
そして、その自力というのは、自分でデコレーションすること。
自分で自分の幸せをデコレーションし、なおかつ人のもデコレーションするということなんですね。
でも、一人さん、郵便配達の人の霊は納得いくんだけど、ウチの場合、見ず知らずの人達まで応援してくれたんですよ。
これはどういうこと?」
私はそういうと、一人さんは、ニコニコしながら、
「寺田さん、他力って、人間だけじゃないよ。
他にも、見えない他力っていうのがある。」
「えっ?」
「寺田さんは、ひたすら人のことをデコレーションしてきたんだよ。
私と会う前から、生命が喜ぶ酒、百薬の長たる酒をもくもくと作り、人にも親切にしてきたんだよ。
それを神埼神社や香取神宮の神様は、ずっと見ていたんだよ」
「ということは、マスコミ各社がて楽だ本気を応援してくれたのは」
一人さんは、頷きながら、
「神様がそう向けたんだよ。
神様の救いの手は、それだけじゃない。
昔ながらの酒造りに戻して、経営が軌道に乗るまでの間、いろんな困難があったけれど、その都度、奇跡が起きたよね。
あれも神様の御技なんだよ。
私が、寺田さんにいろいろ教えるようになったのも、そうだよ。
私は神様に、寺田さんが成功するための手伝いをしなさいと言われて、あなたのところへやってきたんだよ。
だから、自力の後には他力あり。
自分でデコレーションしている人、自分のだけでなく人のデコレーションまでしている人は、誰でも絶対に他力が起こるんだよ。
自分の実力だけではできそうにもない、ハッピーなことが山のように起きるんだ」
一人さんが語り終えたとき、さわやかな風が二人の間をさっと駆け抜けて行きました。
風が残した宝物
私は、なんとなく、もうニ度と一人さんと会えないような気がして、こう言いました。
「一人さん、また電話くれますよね」
すると、一人さんはニコッと笑い、
「心配しなくていいよ。
私がいなくても、寺田さんは大丈夫だから。
このまま3つの基本のデコレーションをやっていれば、間違いなく日本一になるよ。
そして、際限なく幸せになる。
万が一、困ったことがあったとしても大丈夫。
寺田さんの守護霊さんが、また私のこと呼んでくれるから安心して」
一人さんはそう言うと、風と共に去って行きました。
風が去ったあとも、私は今まで通り、一人さんの教えを淡々と実践しています。
どうしたところ、寺田本家は売り切れの銘柄が続出!
また、千葉の片田舎にある寺田本家の蔵に、全国から大勢の人がやってきて、魂の発酵場を体感していただくようになりました。
喜んでお帰りになる方々を見送りながら、私は、幸せを念じています。
そういう自分がいることが、私にとって、幸せなことでした。
ところが、次第に念じるだけでは飽き足らなくなり、私は縁した方々にひとりさんの教え、あの3つの基本のデコレーションを周囲の人々にも楽しく伝える「美化の会」を始めたのでした。
そうしたところ、無上の喜びが舞い込んできました。
「あなたのおかげで、私は幸せになれました」
「あなたと出会えて、私は助かりました」
そんな愛のある言葉を、みなさんからいただけるようになったのです。
みなさんから無上の喜びを与えていただいて、私の心は光り輝いています。
私は、日本一幸せな酒蔵の主です。
みなさまに感謝いたします。
追伸 自力の後に他力あり
「神様に願ったら夢が叶った」って言う人がいるけど、ただ「願えば叶う」わけじゃありません。
願ったことを行動に移したからこそ、夢が叶うんです。
その行動も、ただ同じことを繰り返すだけじゃだめなの。
うまくいかなかったら改良する。
その、「何回も改良を加え続けること」が真の行動なんです。
「願う」とか「祈る」というのは、心の行動です。
体にも行動が必要だけど、心にも行動が必要なんです。
「苦しい時の神頼み」で、苦しい時や辛い時に、神様に頼ったり、お願いすることは悪いことではありません。
ただ、 では行動しないで誰かに頼っていたのでは、それはうまくいきません。
「自力の後に他力あり」なんです。
それと、誰かのために頑張ることは尊いことだけど、まずは自分のためにならないとだめだよね。
私のお弟子さん達はみんな事業家として大成功したけど、それはお弟子さん達が自分のためにがんばった結果なんです。
これが、私はお弟子さんたちのためにがんばって、お弟子さん達は私のためにがんばってやってると、共倒れになります。
人の為と書いて偽(にせ)と読みます。
私は何も、人のためにがんばるのが悪いと言っているわけではありません。
誰かのためにがんばることも尊いことだけど、まずは自分の為になる行動をする。
そのことで相手が喜んでくれて、世間も喜んでくれて、さらに神様が〇をくれるようなことだったら、絶対に成功します。
斎藤一人さんの話を纏めました。
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