向かい風のような抵抗に、グッと押し込む気持ちで一歩足を踏み出すと、自分の体はびっくりするぐらい持ち上がって行きます。
抵抗が強いほど幸せになれる
しかし、繰り返しになりますが、ここで気をつけなくてはいけないことがあります。
それは、チャンスが目の前にあることと、そのチャンスをしっかりつかめることは別問題だということです。
チャンスを確実につかむためには、「やってやれないことはない。やらずにできるわけないがない」と言う必要があります。
しかも、千回です。
やがて目の前には、様々なチャンスがやってくるはずです。
大きなチャンス、小さなチャンス、色々あると思います。
でも、そのままにしていたら、どんどん消えてしまいます。
「やってやれないことはない。やらずにできるわけがない」という言葉を言い続けて、そのチャンスを逃さないようにしなければいけません。
声に出した回数が1000回を超えてくると、目の前にあるいくつものチャンスを、しかも一つずつ確実につかむことができるはずです。
千回も独り言を言っていたら、周りの人が変な目で見るかもしれないなあ・・・・・・。
こんなふうに思う人がいるかもしれませんが、少しくらい変な目で見られた方がいいくらいなのです。
物が動いた時に、摩擦や空気抵抗が起こるのと同じことです。
空を飛んでいる飛行機を想像してみてください。
あんなに大きくて重い飛行機が、何で空を飛べるのでしょうか。
飛行機が空を飛べるのは、空気抵抗があるからです。
直進する力に対して、空気抵抗が翼にかかって、巨大な飛行機を押し上げてくれるのです。
飛行機に限らずあらゆる物事に言えることですが、抵抗が強ければ強いほど上昇できます。
向かい風のような抵抗に、グッと押し込む気持ちで一歩足を踏み出すと、自分の体はびっくりするぐらい持ち上がって行きます。
逆に、抵抗が強いからと言ってエンジンのパワーを緩めてしまうと、失速して墜落してしまいます。
「変な人だな」と言われるかもしれませんが、恥ずかしがったり怒ったりしてはいけません。
あなたに向けられたそんな声が空気抵抗となって、あなたを空高く舞い上がらせてくれるからです。
松田聖子さんのエネルギーの秘密
かつて、歌手の松田聖子さんはアイドルスターでありながら、たくさんの人から妬まれていました。
ところが、彼女は逆に、この妬みを自分のエネルギーに変えて大きく成長しました。
妬みという貞子を使って、空高く上昇していったわけです。
ですから、周りの目を気にして抵抗に屈してはいけません。
妬まれても、笑われても、好奇の目で見られても、気にしてはいけません。
それらの力は、逆に、あなたの味方になってくれるはずです。
何があっても、「幸せだなぁ」などの言葉を言い続けましょう。
すると面白いことに、やがて周りの人の見る目が変わってきます。
この時、あなたの独り言は風景の一部になって、世の中に溶け込んでいるはずです。
そうなる時期が「独り言」を千回言った辺りなのです。
心のコップを思い出してみましょう。
「独り言」を1000回いった頃のあなたのコップの水は、見事に澄んでいるはずです。
その澄んだ水の入っているコップに、あなたはきれいなしずくを落としています。
こうしてコップから溢れる水は、いつのまにかきれいな水になっている────これが千回の法則です。
1000回声に出してコップの水がすっかりきれいになったら、今度はきれいなしずくを時々落とすだけで良くなります。
仮にちょっと汚れた滴が入ったとしても、たまにぽたりぽたりと綺麗な滴を落としてあげるだけで、元の綺麗な状態に戻るからです。
なぜ努力は必要ないのか
綺麗な心の水である綺麗な言葉を声に出す時に、気をつけなければならないことがあります。
それは、努力してはいけないということです。
────ヨシッ! 千回声に出すぞッ!
こんな調子で強く意識しないでください。
自分にプレッシャーをかけないで欲しいのです。
すなわち、努力するという行動をしてはいけません。
意識して声に出すのではなく、声に出したくなくても、勝手に口が開いて独り言を言っているという状態が理想です。
実は、千回の法則は、勝手に自分の体が動き出すという状態にならないと効果はないのです。
ちょっと考えてみるとわかりますが、勝手に身体が動き出すのだから努力は必要ないという理屈です。
「がんばらないでくださいね」
私は20年も前から言い続けています。
でも、残念なことに、ほとんどの人が耳を傾けてくれませんでした。
おそらくその理由は、「がんばらない」というのが「楽をしてお金を儲ける」ことを意味するからだと思います。
「楽をしてお金を儲ける」と聞くと、多分ほとんどの人が悪いことだと勘違いするのではないでしょうか。
「幸せをつかむためには、額に汗して努力しなければならない」という考え方がどこかにあるようです。
5倍努力するか5倍楽をするか
ちょっと言い切り過ぎるかもしれませんが、あえて分かりやすく言えば、努力しているうちは絶対にお金持ちになることはできません。
もうおわかりかもしれませんが、お金持ちになることも含めて、幸せになるために一番大事なのは、独り言の言葉とその回数です。
あなたが会社の社長で、もし売上を5倍にしたいと思ったら、「5倍にするよ」と声に出せばいいのです。
さらに、この「5倍にするよ」という言葉を1000回声に出せばいいのです。
間違えていけないのは、ここで「5倍がんばろう」と言ってはいけないということです。
大体、普通の会社なら、常に売り上げを伸ばそうと精一杯知恵を絞っているはずだし、働いている人たちも十分がんばっているものです。
そんな状態から更に5倍も努力することなど、土台無理な話。
そもそも、5倍努力したからといって、売上が5倍になるわけではありません。
現実に売上を5倍にした会社があるとすれば、実は5倍楽をしたからです。
1時間8時間働いている人が5倍働いて5倍儲けようと思ったら、その人は1日40時間働かなければなりません。
1日は24時間しかないのですから、翌日も今日の分を働かなくてはならない計算です。
そんなことは、この世ではできません。
ところが、誤解している人がたくさんいます。
「みんなでがんばったから、今月はこんなに売り上げが増えたぞ」
と社員を激励する社長が多いのではないでしょうか。
本当は楽をしたから成功したのに、苦労したからだと思っています。
成功した人の多くが苦労話をするのは、このためです。
苦労と成功は関係がないのに、無理やり繋げて話をするから、間違った見方が広まってしまったのでしょう。
厳しい親方の下で殴られながら修行した石職人が、何かの拍子で儲かったとします。
ところが儲かった理由は、親から独立して細々と始めた頃、石を置くためにタダ同然で買っておいた土地が値上がりしたため、などということもあります。
しかし、その石職人は、苦しい修行に耐えたから儲かったのだと力説するかもしれません。
苦しい修行と土地の音が上がりは何の関係もないのに、です。
松下幸之助さんはなぜ成功したか
成功した人がよく引き合いに出すのが松下幸之助さんです。
松下幸之助さんは小学校しか出ていないのに、努力してがんばったから大成功したという話です。
────本当にこれでいいのでしょうか。
松下幸之助さん自身、「自分の努力は成功全体精々1%くらいでしょう、残りの99%は運が良かったり、良い社員に恵まれたり、良いひらめきがあったということです」と言い遺しています。
松下幸之助さんが松下幸之助さんになったのは、成功と努力が無関係であることを知っていたからだと思います。
だから大成功したのです。
努力というのは、やりたくないことを嫌々するということ。
やりたくないことをしている人間が幸せであるはずがありません。
つまり、努力すると人間は不幸になるのです。
幸福と努力の間には何の関係もありません。
むしろ、努力することは不幸への第一歩なのです。
斎藤一人さんの話を纏めました。
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