「笑顔って人生の万能薬みたいなもの。
それなのに、みんなはどうして笑顔をないがしろにするんだい？」
商売って、まずは笑顔だよ
一人さんのもとには日々、
「商売のやり方を教えてください」
「どうやったら売上を伸ばせますか？」
といった、事業に関する質問がたくさん寄せられます。
特に2020年からのコロナ禍では、普段の何倍もそういった相談がありました。
一人さんといえば、日本一の幸せ大商人。
しかも、コロナかという想定外のピンチに直面したとなれば、こうした質問をしたくなる気持ちはよくわかります。
でもね、一人さんの答えは昔からずっと一緒。
いつだってシンプルです。
どんな不況時でも「とにかく笑顔を徹底しな」って、それだけなんですね。
一人さんは言います。
「難しいことの前に、笑顔はできているかい？
商売って、まずは笑顔だよ。
世界中、調べたわけじゃないけど、少なくとも一人さんの知る範囲内では、笑顔の嫌いな人はいないんです。
もし誰か、「私は仏頂面の方が好きです」「怒っている人の顔がたまらなく好きです」という人がいたら、是非連絡をもらいたいくらいだね。
それくらい、俺は笑顔が嫌いだって人を見かけたことがないし、そういう人がいるっていう噂すら聞いたこともないんです。
ということは、やっぱりこの世には、「みんな笑顔が好き」っていう法則があるんだよ。
だったら、それを使わない手はないよね。
どんな人でも、心を鷲掴みにするような映画を見たら気分が良くなって、「何か買うんだったらこの人から買おう」「この人が困っていたら助けてあげたい」って思うものだよ。
同じものを売っているお店が2軒あって、仏頂面の店員さんがいるお店と、ニコニコ笑顔の店員さんがいるお店だったら、間違いなく選ぶのは後者でしょ？
やっぱり、笑顔の素敵な人がいるお店に行くと思うよ。
それに、あなたが笑顔になれば周りも喜ぶけど、あなた自身も気持ちいいでしょ？
皆が得することは神様にも喜ばれるから、笑顔になるだけでなぜかいいことがいっぱい起きるものなんだよ。
わかるかい？
タツヤだってさ、大宴会を開くとみんなが喜んで来てくれるのは、タツヤの笑顔がすごくいいからです。
リピーターになって何度も足を運んでくれるのは、それだけタツヤの笑顔が見たいからなの。
もちろん話の内容も面白いからだろうけど、それ以上に大事なのは、やっぱり笑顔だよね」
僕が真面目ぶって笑わなくなったら、それこそ講演会は全然面白くなくなるでしょうね。
と言うか、みんなに「タツヤ部長、どこか具合が悪いの？」「何か辛いことでもあったんですか？」って心配されちゃうかも。
ということで、みなさんにご心配をおかけしない為にも、僕はこれからも大洗で生きていこうと思います。
笑顔から逃げてると成功できないよ
今の話に通じますが、「実は商売のコツってないんだよ」というのが一人さんです。
世間には、売上を伸ばすコツだとか、口コミやリピーターを増やす方法みたいな、テクニックを駆使した戦略的な経営方がたくさんあります。
そして多くの人は、そちらに気を取られやすい。
だけど一人さん的には、「戦略ばかり追いかけても、笑顔から逃げちゃってると成功できないよ」って。
もちろん笑顔ができた上で戦略を練るのはいいと思うのですが、笑顔になる努力もしないでマーケティングだの、数字の分析だのって、それじゃあ外堀ばかり一生懸命埋めようとしているようなもの。
キモになる部分がスカスカのまま外堀を埋めても、いつか駄目になってしまいます。
技術や秘策は有効ですが、その前にやることがある。
それが笑顔だと一人さんは言います。
「美空ひばりって言う、昭和を代表するすごい歌手がいたんです。
もう亡くなっているけど、美空ひばりが生きているとして、あなたに『歌を教えてあげますよ』と言ってくれたとする。
あなたは喜んで教わるんだけど、残念ながら、いくら教わっても美空ひばりのようには歌えないんです。
ちょっとは上手くなるだろうけど、美空ひばりに教わったからって、同じように成功できるわけじゃないんだよね。
それがどうしたんですかって、商売も歌と同じだってことが言いたいの。
元々感が良くて商売に向いているとか、商売の才能のある人ってね、別に商売のやり方を人に聞かなくてもうまくできるんです
自分で「こうかな？」「次はこうしてみよう」って試行錯誤しているうちにうまくいく。
一人さんだって、誰かに商売のやり方を教わった訳じゃないしね。
じゃあ、商売のセンスや才能がない人は諦めるしかないんですかって、そうじゃないよ。
商売には、「これだけは絶対行った方がいい」というのがあって、それが笑顔なの。
逆に言うと、いくら商売のセンスや才能があっても、笑顔を忘れてブスッとしているようじゃ成功できないし、たとえセンスや才能には少々足りないところがあっても、笑顔が抜群だったら商売は絶対うまくいく。
そういうものなんだ」
一人さんが言うように、笑顔があれば誰にでも商人として成功できるチャンスはある。
ただし、当たり前ですけど商品味がだめなのは論外ですよ。
笑顔はいいけど、商品が悪すぎてちょっと・・・・なんてお店じゃ、お客さんは逃げちゃうから。
良い商品を置いているとか、味が良いのは大前提。
ただ、最近はまずいお店はあまり見かけませんよね。
食堂だって、洋服屋さんだって、「こりゃひどい」っていうのはめったにない。
だとしたら、どういうお店が選ばれるだろうかっていう話ですよね。
あなたの笑顔が家庭を明るく照らすんだ
仕事にも限らず、家庭でも笑顔が大事だと一人さんは言います。
「ブスっとした人が家にいるから、家庭の中がズーンと重い空気になっちゃう。
家族がギクシャクするのは、家の中で笑顔が消えているからなんだ。
一人でも笑顔の人がいれば、その明るい波動がだんだん他の家族にもうつります。
そうすれば、他の家族にも必ず笑顔が出てくるようになる。
だんだんギクシャクしなくなるの。
だから、自分以外の家族が全員ブスっとしていても、あなただけはニコニコしてな。
家の中の雰囲気が全然違ってくるからね」
そして大事なのは、こういう話は「自分で理解した人だけが実践すればいい」ということです。
一人さんの話を聞いて、「じゃあ、私だけでも笑顔になってみよう」と思える人が笑顔に挑戦すればいいのであって、ブスっとした人を無理に笑わせようとする必要はありません。
一人さんの話は続きます。
「自分が笑顔でいても、旦那（奥さん）はブスっとしたままで少しも払いませんっていう人は、そのままブスっとさせておきな。
あなたが相手の不快な波動に飲み込まれないようにすればいい。
不快な波動は、あなたの笑顔で黙って跳ね返すんだよ。
そのうちに、きっと相手も変わってくるから。
もし変わらないんだとしたら、そういう相手とはスカッと別れて、気持ち良く新しい人生を踏み出しなってことだろうね。
いずれにせよ、あなたは幸せになるから心配ないよ。
笑顔のいい人で、人間関係がうまくいかないって話はありえないからね。
安心して笑ってな」
ちなみに、一人さんは昔から「明るい波動を出したかったら、キラキラのアクセサリーをつけな」と言います。
もちろん僕もキラキラしたものは大好きだし、まるかんの仲間たちはみんないつもあってもキラッキラ。
遠くからでも眩しいくらい輝いています。
でもね、それも笑顔あってのこと。
だって笑顔もないのにキラキラのアクセサリーをつけていたって、全然綺麗じゃないでしょう？
ブスっとした人がキラキラしていると、逆に怖い。
身だしなみで魅力が底上げされるも、やっぱり笑顔あってのことなんですよね。
魅力は足の裏から出ないよ。やっぱり顔なんだ
好きなや役者さんの出ている舞台を観に行くとします。
お目当ての役者さんが舞台上に出てきた時、皆さんはまずどこを見ますか？ 頭でしょうか？ それともお腹？ 足？ 中にはお尻が好きって人もいるかな？
という冗談はさておき、おそらくほとんどの人は、まず顔を見ると思うんです。
ひとりさん曰く、「体の中で、もっとも魅力の波動が出るのは顔だよ」だそうです。
つまり、僕たちは無意識のうちに、一番魅力の出る部分を見ているんでしょうね。
魅力の波動と笑顔について、ひとりさんが興味深いお話をしてくれました。
「笑顔のいい人が、仕事でも人間関係でも全部うまくいくのは、顔から魅力の波動がドカンと放たれるからなの。
魅力な波動が一番出るのは顔だから、笑顔がいいと、目の前にいる相手に自分の魅力がダイレクトに伝わるんだね。
なぜ魅力な波動が顔から出るんですかって、神様が合理的に作ってくれたんだと思うよ。
だってさ、もし魅力が足の裏から出るんだとしたら、いくら魅力を出したって誰にも気付いてもらえないじゃない。
足の裏からガンガン魅力が出るんですって言われても、靴を脱いだり、靴下を脱いだりして見せるわけにはいかないし。
じゃあ、背中やお尻はどうですかって、これもいちいち服を脱いで見せなきゃいけないのは不便だよ。
それに俺は、男の背中やお尻なんて見たくもありません。
女性だったらいいけどさ。
やっぱり見えやすいのは顔だし、それがみんなにとって一番良い。
あとね、一流になる役者さんと二流泊まりの役者さんの違いも、やっぱり笑顔なんです。
一流の役者さんというのは、舞台からお客さんと目が合うと、絶妙なタイミングで笑いかけてくれるの。
それこそ、心を鷲掴みにする。
最高の笑顔や微笑みを見せてくれるんです。
お客さんはその笑顔に撃ち抜かれちゃって、この人を応援したいって思うの。
一方、技術はものすごくあるのに、なぜか今ひとつ一流になりきれない役者さんっているんだけど。
見てるとやっぱり、笑顔をないがしろにしているところがある。
舞台でお客さんと目が合うがどうしようが、ニコリともせず演技に夢中になっていたりね。
お客さんの心に寄り添えてないんだよ。
練習でも歌や踊りを磨くばかりで、いい笑顔の研究を二の次にしちゃってるの。
もちろん、歌や踊りだって重要だよ。
それが出来てなきゃ一流にはなれません。
けどね、同じレベルの役者さんがいて、目が合った時に胸を撃ち抜くような笑顔を見せてくれる人と、目が合おうがどうしようが微笑みもしない人だったら、どちらを応援したいだろうかって話なんです」
一流の笑顔を真似すればあなたも一流だよ
一人さんも僕も、大衆演劇の恋川純弥さんという役者さんが大好きで応援しているんですね。
その純弥さんが、すごい笑顔の持ち主なんですよ。
一人さんが、「純弥さんは一流の役者さんだね」と太鼓判を押すだけあって、あれ以上の笑顔は見たことがないってくらい魅力的です。
その証拠に、舞台を観に行くと、特に女性のお客さん達が発狂しちゃってもう大変。
純弥さんと目が合うたびに、みんな「きゃ～」て大歓声です。
純弥さんの踊りは、本当に素晴らしい。
いつも見事な舞を披露してくれますが、それでもやっぱり、あそこまでお客さんを熱狂させるのは踊りだけじゃない。
純弥さんの笑顔だと思うんです。
機会があれば、是非皆さんも観に行っていただきたいのですが、女性客は皆、あの笑顔に胸がきゅ～んとなっちゃうらしいですよ。
男の僕ですら、はっとさせられるような魅力がある。
一人さんは言います。
「純弥さんみたいないっちゅうの役者さんの笑顔はどういう感じですかって、これは言葉で言い表すのが難しい。
だから、もし意中の役者さんが出る舞台やなんかを観に行くチャンスがあったら、どんな笑顔をするか、観察してみるといいですよ。
よく見ていると、笑顔の違いって分かるから。
なるほどこういうのが一流の笑顔なんだなって、実際に見たらよくわかる。
それを真似して、自分の日常に取り入れてごらん。
一流の役者さん仕込みの笑顔ができたら、あなただってもう一流だよ」
一人さんが「魅力って笑顔だからね」というように、みんなが素敵だなぁって思う人は、やっぱり笑顔が素敵なんです。
顔が美人だとか男前だとか、そういうのを超越するのが笑顔出し、最高の笑顔を出せる人は、どんな美人や男前にも負けない魅力がある。
それこそ、人の心を鷲掴みにして離しません。
ただ、これもやっぱり重く考えないことがポイント。
笑顔が大事だよっていう話をすると、たまに「起きている間じゅう、ずっと笑顔でいた方がいいですか？」みたいな質問をする人がいるのですが、それは疲れちゃうからやめてくださいね。
ずっと笑顔でいるなんて無理だし、ひたすら笑顔でいることを目指してしまうと、ストレスでむしろ笑顔は消えちゃうんじゃないかな。
それでは本末転倒です。
あくまでも無理せず、楽しみながら笑顔の練習をしてくださいね。
そして、普段は普通の顔で構いませんので、仕事やプライベートで人に会った時には、是非練習の成果を出してみましょう。
「笑顔って人生の万能薬みたいなもの。
それなのに、みんなはどうして笑顔をないがしろにするんだい？」
今、一人さんがみんなに最も伝えたいのがこのメッセージです。
一番大事な笑顔が消えちゃってるよ。
幸せになりたかったら、まず笑顔だよ。
笑顔をないがしろにするのは大損だよ。
皆さんにも、ここで再認識してもらえたら嬉しいです。
斎藤一人さんの話を纏めました。
皆様、いつもご精読ありがとうございます。
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