相対的に何が言いたいかって言うと、買えないものの中にはもっと楽しいことがいっぱいあるよって言いたいの。
間違うことも人生の楽しさ
俺も今までいろんな話をして、それを録音して皆に聞いてもらったりしたんだけど、間違うこともあるの。
でも、間違いを恐れて何も言わないとすると、何もできなくなるの。
間違っていたら訂正すればいいんだよ。
間違えない人生も素晴らしいけど、間違えたことに気づいて、そこから成長していく人生のほうがもっと素晴らしいと俺は思うの。
なんでもうまくいくことだけが、人生の面白さじゃないの。
例えば俺は好きでよく詩を書くけど、下手だなと思うのもあるの。
でもそれはそれでいいと思ってるの。
それに、間違いのない人生なんてないんです。
またまた、何が間違いかも他から見たら分からない。
キャバレーの女の人に入れあげて、給料全部をキャバレーにつぎ込んでるあいつはバカだって人は言うけど、その女の人にはそれだけの価値があるかもしれない。
相対的に何が言いたいかって言うと、買えないものの中にはもっと楽しいことがいっぱいあるよって言いたいの。
もちろん、お金を出すことも大切だけど、1万円の旅より10万円の旅が10倍楽しいかって言うとそんなことはないし、100万円の旅が100倍楽しいとも限らない。
俺たちは旅に出ると、別にいい旅館に泊まったりしないの。
それで普通の旅館に泊まって、お部屋もおいくらですかって聞いて、一番普通の部屋に泊まるの。
これ、旅の心得なんだけど、普通の部屋で普通の料理が一番いいんだよ。
旬のものが出て一番美味しいんだよ。
特別な料理を頼むと大概はがっかりするもんだよ。
俺もお弟子さんも大金持ちだけど、本当に、普通がいいの。
そこでも俺たちは最高に楽しいんだよね。
お金で楽しさを買うのもいいけど、それにちょっとお金のかからないことで何か楽しみを見つけると、10倍楽しくなるな。
はずれも楽しいしね。
旅館やメシ屋が外れると楽しいの。
だから、俺たちの人生に嬉しいか楽しいかの、どちらかしかないの。
有名じゃないのも幸せ
よく有名になりたいっていう人がいるけど、日本で有名になりたくないのは俺ぐらいだって言われます。
テレビも断るし。
普通の人は有名になると、いいことがいっぱいあるって言います。
でも私は今でも十分幸せなんです。
有名にならなくても幸せなんです。
私にしてみれば、有名になると面倒くさいことが起こるんです。
常に人に見られたりとか、どこに行ってもサインくださいとか。
普通の人は構われるのが幸せだと思ってるかもしれないけど、構われない方が幸せな時もあるんです。
だから、自分の幸せに気付くってことが一番大事なんだよね。
だからって俺みたいになれって言ってんじゃないの。
俺は有名になるのが悪いって言ってんじゃないの。
有名になりたい人は有名になればいいの。
それは丸顔の女性が好みか、細面の女性が好みかって言ってるのと同じなの。
性分の問題なの。
ただ俺はこういう生き方が好きなの。
幸せってわかりづらい
幸せには、分かりづらい幸せっていうのがあります。
ハワイ旅行に行くって言うと、誰が聞いても楽しそうだなって気がします。
だけど観音参りって言うと、みんなにはその楽しさが浮かばないんです。
でも、観音参りって江戸時代から綿々と続いているもので、やってみたら面白いんですよ。
秩父の観音参りっていうのは、秩父全体を回るの。
ゴルフだと会員権を買わされたり、入場料を払ったりして、後から来る人を気にしながら回らないといけないけど、観音参りは空いてるし、ゴルフよりもっと広いところを自由に回れるんです。
モノって見方を変えるとすごく楽しくもなるんです。
それを発見するのも楽しいんです。
同じ飯を食うのでも、観音参りだと、どこで何時になるかわからない。
するとお腹が空いたところで入る。
だから当たりのところもあれば外れのところもある。
全部が当たりだとつまらない。
宿に泊まる時も、どこまで行けるかわからないから予約もしないんです。
そうすると、この旅館はいいねって言うのもあれば、ひどいねっていうのもあるんです。
そうすると外れがあるのも楽しみなんです。
はずれがあるからあたりも楽しくなるんです。
もちろんハズレのない旅っていうのも楽しいんです。
ここに行って、あそこに行ってとか。
事前にガイドブックやインターネットなんかで、評判の良い場所やお店を調べることだってできるんです。
でも全く知らない所に行って、あそこはおいしかったねとか、あそこはひどかったねとか、そういうのも楽しいんです。
それでひどいお店に何回も入っていると、要領が良くなるんです。
例えば、ひどいお店に入っちゃったなと思ったら、大体、たまご丼と目玉焼きを注文すると味がそんなに変わらないとか、分かるようになってくるんです。
カレーライスまでは大丈夫とか。
旅の心得みたいなものが身につくんです。
だから皆さんも、知らない所に行って、このお店ひどそうだなと思ったら、目玉焼きを頼むといいですよ。
どんなところでも楽しめる人になれ
ハワイに行って、ここに泊まって、ここに行くとイルカがいるとか、それも面白くていいんだけど、私のように予測不可能の旅っていうのも結構面白いんです。
中にはあんまりにも客が来ないんで、醤油がカビてるとか、そんなお店もあったりします。
そんなお店の方が記憶に残って、後々まで笑い話に出来るから楽しいんです。
いろんな楽しみ方があるんだけど、結局一番大切なのは、どんなところでも楽しめる人間になることなんだよ。
楽しいことをお金出して買うんじゃなくて、ひどい定食屋を楽しめるかどうかなんだよね。
なんでも笑いに変えられる人生というか、それってとにかく楽しいの。
中にはあんまりにもひどいところだと、もう一回行ってみようってなるの。
しまいにはいくら話しても、どのくらいひどいかわからないから、実際に人を連れて行こうってことになるの。
青森で泊まった旅館の布団があまりにも重くって、それがどれだけ重いかって口で説明できないから、連れて行っちゃおうって。
結局面白くのないい人の人生って、その人自身が面白くなかったりするんだよね。
斎藤一人さんの話を纏めました。
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