「人生をよく生きる方法と、よくお金を儲ける方法は同じ」
お金をたくさん儲ける話
商売について、師匠である一人さんに教わったことに、
「お金をできるだけかけるな」
ということがあります。
私が商売を始めた時も、お金はほとんどかけませんでした。
始めた場所は自宅でしたし、商品を並べる棚も、元々自宅にあった本箱から本をどけて使っていました。
看板なんかは、セブンイレブンで不要になったものをいただき、板を取り替えて手書きで作りました。
商品の在庫を持つようなお金もなかったので、空っぽのダンボール箱を積んで、あたかも商品がそこに歩かないようにしていたものです。
それで、注文を受けてからその分だけ商品を仕入れていたんです。
こんな具合に始めた私でも成功することができたのです。
商売を始めるにあたって、資金がいくら必要だとか、事務所は最低このくらいの広さが必要だとか、お金や物の面で絶対に必要な準備というのは、特にないと思います。
ただし、1つだけ大切な準備があるんです。
それは、
「きちんとした人間関係を築ける人になる」
ということ。
「人間関係を作るのが下手だから、会社を辞めて独立でもしようかな」
こんなことを言う人がいますが、これは大きな間違いです。
お金がかかることがない普通の人間関係さえ作れない人が、お金を出して物を買ってもらえるような人間を関係を作れるわけがありません。
きちんとした人間関係が作れない人は、商売の道に入らない方がいいと思いますよ。
いくら儲ける方法を教わっても、人間関係を築けなければ、商売では成功できないのです。
社長になっても、スタッフが社長を嫌いで話になりませんし、いくら立派な広告を出しても、お店に来たお客さんに嫌われたら帰られてしまいます。
私を含め、一人さんの弟子になった人は、最初は人生の考え方について色々と教わっていました。
ある日、一人さんが、
「人生をよく生きる方法と、よくお金を儲ける方法は同じだよ」
と言ったのです。
その時から、私たちは人生についてだけでなく、商売についても教わるようになりました。
でも、正直に言って、最初のうち、私には一人さんのこの言葉の真意がよくわかっていませんでした。
それでも、一人さんから教わったことをよく考え、、一生懸命に実行しているうちに、いつのまにか良い人間関係を作れるようになっていたのです。
例えば、一人さんは、
「嘘をつかない、ごまかさない商売をしない」
と教えてくれました。
今から思えば、このことは人間関係をよくするのにとても大事なことだったのです。
私は、一人さんのおかげで、知らず知らずのうちに、良い人間関係を築けるようになっていました。
だから、商売を始めても、多くの人たちに助けてもらえるようになり、成功をつかむことができたんだと思います。
そういえば、商売を始めてしばらく経った頃、ある人にこんなことを言われたのを覚えています。
「和美さんが商売を始めた時、すごい大勢の味方がいたんだよ。
和美さんには、応援してあげたくなるようなところがあるんだね」
私が商売を始めると言った時、ずいぶんたくさんの人に反対されていました。
ところが、いざ商売を始めてみると、その時に反対していた人が全員、味方になってくれました。
反対していたのは意地悪なんかじゃなくて、私のことを本当に心配してくれたからだったのです。
私自身は夢中だったので、実は、言われるまではそのことに気づいていませんでした。
しかし、振り返ってみると、本当に思い当たることだらけです。
例えば、最初に商売を始めた頃もそうでした。
1人さんが、商品を売る時には、「まず、それを自分の身近な人に勧めるんだよ」と教えてくれたので、これを実行して商品を知り合いに勧めてみたんです。
すると、
「あなたがすすめるんだったら、買ってもいい」
そう言ってくれる人たちが大勢いたんですよ。
その上、その人たちは私の商品を他の人にまで広めてくれました。
私にも何とか商売がやれたのには、こうした人たちの力があったのです。
また、商売する地域を名古屋へ広げた時にも、このことをすごく実感しました。
私は生まれも育ちも関東です。
まるかんの仕事を始めてから、一人さんに最初は東京、続いて埼玉を任せてもらいました。
それから、名古屋を担当させてもらうことになったのです。
この時に、名古屋へは生まれて初めて行きました。
もちろん知らない人ばかりで、
「どうやって商いをしようか」って思っていたのです。
私は下町で育ったので、どうしても下町の空気がしっくりくるんですね。
それで、名古屋でも、最初下町の雰囲気がある商店街に事務所を借りたんですよ。
すると、その商店街の皆さんが、私を助けてくれるんです。
事務所を借りるのに物件を探していると、不動産屋さんが味方についてくれる。
事務所を借りれば大家さんが助けてくれて、買い物に全部付き合ってくれる。
買い物に行けば、お店の人が味方になってくれる。
こんな風でした。
大家さんは本当にいい人でした。
ある日、買い物に付き合ってくれた時に、名古屋弁でこう言うんです。
「あんた、何で値切らないの? 値札通りに買ってどうする。値切らなあかん」
私は「えっ?」って驚いたんです。
関東の習慣が身についている私には、値札のあるものを値切っていいなんて思いもしませんでした。
でも、名古屋では値札があっても値切るのが当たり前だったんですね。
このことを教わってからは、まず自分の目で見てそのものの価値を判断し、必ず値切るようになりました。
その土地ごとに商売の習慣は違います。
名古屋では、できることはとても大事な商売の基本だったんです。
私は大家さんに大切なことを教えてもらったわけです。
こんな具合に、名古屋では行く先だけで皆さんに助けられながら商売ができたんです。
商売は人に助けられて成り立ちます。
人間関係をきちんと作れば、きっと成功できますよ。
人生の問題をスーっと解決する便利な言葉
ややこしい問題を解決するのに便利なのは、「それは簡単」という言葉です。
これを声に出して言ってみるだけで、それまで難しそうに見えていたことも、不思議と解決できたりするんです。
この言葉は勉強する時なんか、本当に威力抜群なんです。
でも、使い方を間違えると、他の人を傷つけることにもなるんです。
他の人が何かを解決できなくて苦しんでいる時に、「それは簡単」なんて言ってはだめ。
言っている本人は相手を励ますつもりでいても、言われた方は「そんな簡単な問題も解決できないのか」と言われているみたいに感じますからね。
このことは、他の人に何かを教える時にやってしまいやすいので、注意してくださいね。
「それは簡単」という言葉は、自分に向けて使いましょう。
斎藤一人さんの話を纏めました。
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