人間にも、日に当たりたい人、当たりたくない人、いろいろいるから、私は、
「自分にとって、ちょうどいい量だけ当たりなさい」って。
「自分にちょうどいい量だけ、日に当たるんだよ」
街中をドライブしている途中、お神輿を担いでいる人たちを見かけました。
一人さんは「いやぁ〜、ついてるなぁ」と、嬉しそうな顔。
「お祭り見るの、何年ぶりかな。
もう、長いこと見てないような気がします」
私がそう言うと、一人さんは、
「日本のお祭りは、面白いよね。
神輿一つ取っても、色々でさ。
東京の神輿は左右に揺らさないで、タッタッタッタと進む。
ところが、神輿をゆするところもあるの。
そうかと思うと、真っ白な白装束を着てシンシンと静かに担ぐ神輿もある。
いろんな神輿があるけれど、どれも皆、神様をお迎えする気持ちの表現の仕方なんだ。
どれが正しいって、ないの。
日本のお祭りに決まりがないの。
決まりがないのって、楽しいね。
だって、決まりがあるとさ、全部、同じになっちゃう。
だから、日本の神様ってね、決まりを作らないの」
「へぇ〜そうなんですか。
キリスト教でも、仏教でも、決まりがあるのに」
「でしょ? だけど、日本の神様は決まりを作らないの。
教典、教えもない。
神社に行って、手を合わせて感謝するだけなんだよ。
感謝して、手をポンポンと叩くと波動が変わって帰ってこれる、という。
突き詰めていくと、それ以上のことは教えってないのね。
それ以上のものは教育なの。
教育と神の教えは違うの。
外国の宗教は、それが混ざってる。
仏教もそうなの。
だけど、神道は違うんだね。
自然の恵みに感謝して手を合わせるだけ」
私は何だか嬉しくなって、
「いいなぁ、日本の神様って、おおらかで」
すると、一人さんは、
「日本の神様で、アマテラスさん、という神様がいるんだよね。
アマテラスさんのすごいところは、細かいことに構わないんだよ」
「細かいことにかなわないのが、すごいことなんですか?」
私がそう言うと、一人さんは楽しげにアマテラスさんの凄さを語り始めました。
アマテラスさんは、あまねく照らす太陽なんだ。
ところが、モグラは日光に当たるのが嫌で、地面に潜ってるんだよ。
ミミズはお日様が出てくると逃げちゃう。
日に当たると、乾燥して死んじゃうからね。
でも、モグラやミミズが生きてられるのも、アマテラスさんのおかげなんだよ。
アマテラスさんがいないと大地は凍りついて、生きていられないのだから。
そうすると、モグラやミミズもアマテラスさんのおかげで生きてるんだけど、アマテラスさんは「あなたたち、顔を出しなさい」と絶対に言わないの。
「いいよ、隠れてなさい」と言うだけ。
アマテラスさんはね、日に当たりたい生き物、日に当たりたくない生き物、どっちが優秀で、どっちが劣っているか、という見方をしないの。
「みんな、それぞれの個性があっていいね」って。
そして、どの生き物を皆大切な命としてみる。
そんなアマテラスさんが望むことは、ツツジはツツジとして綺麗に咲くこと、タンポポはタンポポとしてきれいに咲くことなの。
それから、ほら、道端に草が生えてるじゃない?
草は草として、鮮やかに青くなるの。
世の中、花だけじゃ、寂しいよなぁ。
やっぱり、青い草があっての花なんだよね。
だけど、ツツジは、草にはなれない。
ツツジが、ダリアになりたいとか、チューリップになりたいとか望んでも、なれるわけがない。
ツツジは、きれいなツツジとして咲くんだよ。
それで、幸せなの。
人間も、同じなんだよ。
人は皆、等しく、幸せになれるんだよ。
だけど、他人にはなれない。
私は裕子ちゃんになれないし、裕子ちゃんは私になれない。
裕子ちゃんは、裕子ちゃんとして生きるしかないんだよ。
その中で、幸せになるの。
ところが、世の中って、面白い。
モグラみたいな人だったのが、ひまわりみたいな人になっちゃう。
そういう現象が起こることもあるの。
これは、実は、その人は最初からひまわりだったの。
ひまわりの種だったんだよ。
種の時は土の中にいて、気がつかなかったの。
育ってきたら、自分がひまわりだということがわかったんだよ。
だから、「私は途中からひまわりになった」ではないんだよね。
一人さん、何を言いたいんですか?って、私は、裕子ちゃんがひまわりなのか、そうでないかという話をしているんじゃないんだよ。
人間にも、日に当たりたい人、当たりたくない人、いろいろいるから、私は、
「自分にとって、ちょうどいい量だけ当たりなさい」って。
要するに、私が教えたことの中から、自分が好きなものだけをとってもらえば、それでいいんだよね。
人を変えようとか、思ってないの、私は。
あなたのその個性のままで、幸せになってください、ということなんだよ。
斎藤一人さんの話を纏めました。
皆様、いつもご精読ありがとうございます。
お世話になっております。
Youtubeのチャンネル登録よろしくお願いします。
我が儘勝手で申し開きもございません。
上記の赤色のボタンを押してくださいね。
お手数ですが、遠慮なさらずに押して欲しいんです。