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よく「最近の若者は打たれ弱い!!」と簡単に言われますが、そうとは限らないですよね。どの世代もストレスを感じているのは事実です。今や、どの世代だけが「心が弱い」とか「ストレス耐性がない」とは簡単には決めつけられないと思うわけです。
世間の環境としてストレスを感じる場が増えているのに、ストレスの吐口が少なくなり、さらにはストレスと向き合えないことに問題があるのだと考えます。
私たちができることは、ストレスに強くなること。つまり、これからの時代一人ひとりが「しなやかで折れない心」をつくることが大切です。
レジリエンスという言葉を耳にした事はあるでしょうか?
ポジティブ心理学の用語として使われていましたが、ストレスが多い現代社会ではこのレジリエンスが欠かせない要素として広く使われるようになりました。
レジリエンス
レジリエンスとは元々、工学や物理学の世界で使われていた言葉です。物質や物体に対して外力が加わると変形します。そのときにどれくらいその力を吸収できることができるか、また、どれくらいその力を取り除いて元の形に戻ろうとすることができるか、この一連のやり取りに関係するのが、物質や物体の持つ「レジリエンス」です。レジリエンスはその後、自然や動物の生態環境学や、人間の社会環境システム、そして心理学でも使われる言葉となりました。経済的なレジリエンス、都市国家のレジリエンス、そして心理学的レジリエンスなどです。
いずれの分野においてもレジリエンスは、変形から元の形に戻ろうとする「弾力性」、変化や変動に対する反応としての「復元力」や「回復力」という意味で使われています。
心理学的レジリエンス
心理的レジリエンス(psychological resilience)には、実のところ一貫した定義がありません。アメリカのシンクタンクであるランド研究所によると、レジリエンスの定義は122個あるとも言われています。ですが、その中でも最も広く使われている定義では、「逆境に対する反応としての精神的回復力や自然的治癒力」「ストレスや逆境にさらされても、適応し、自分の目標を達成するために再起する力」と表現されています。
レジリエンスの効果
レジリエンスが高めることによる効果にはどのようなものがあるのでしょうか?レジリエンスを高めることで得られる具体的な効果には以下のものがあります。
レジリエンスを高める効果
・集中力、活力高く働くことができる
・パフォーマンスを高める
・より創造的、かつ包括的に問題解決ができる
・限られたリソースを最大限に活用できる
・ストレスに、より効果的な対処ができる
・他人や周囲の状況に対して、より効果的に働きかけることができる
・リスクを特定し、対応する能力を高める
・相手の拒否反応や、ネガティブな出来事に上手く対処できる
・営業能力を高める
・(児童の場合)問題行動が減少する
レジリエンスを高める6つのコンピテンシー
実際にレジリエンスを高めるためにはどんな要素が必要でしょうか?そこでまず確認したいのが、「レジリエンスは何か特別なものではなく、誰もが持っているものである」ということ。そして、「レジリエンスの高低によって、『できる』『できない』が直接的に変わるわけではない」ということです。
レジリエンスを高めるために必要な能力というのは、私たちのものの考え方やその特徴、感情ならびに行動に対する認識や理解、そして、感じ方や振る舞い方のコントロールなどを含めた、より総合的で複合的な能力です。これらの能力をひとまとめに「レジリエンス・コンピテンシー」と呼びます。レジリエンスは、単なる技術やスキルではなく、マインドにも大きく関わるものであり、このレジリエンス・コンピテンシーを養成することで高めることができます。
今に集中して下さい!!
レジリエンスを高める6つのコンピテンシー
【自己の気付き】
自己の思考、感情、行動、生理的反応に注意を払う能力
【自己のコントロール】
望ましい結果を得られるよう、自分の思考、感情、行動、生理的状態を変化させられる能力
【現実的楽観性】
ポジティブなことに気付き、期待し、自力でコントロールできるものにフォーカスし、目的を持った行動を起こせる能力
【精神的柔軟性】
状況を多角的に見て、想像的かつ柔軟に考えられる能力
【キャラクター・ストレングス】
最高の強みを活用して、自分の能力を最大限発揮し、困難に打ち勝ち、自分の価値観にあった人生を想像する能力
【関係性の力】
強い信頼関係を気付き、維持する能力
まとめ
「レジリエンス」について学ぶと、現代社会において不可欠な考え方だと思います。
私はは、ストレス社会では「しなやかで強い心」でいるということが重要だと思っています。それはレジリエンスを高くたもつためにも必要な要素です。明日から心の回復力「レジリエンス」を意識して過ごしてみてはいかがでしょうか。
気楽に試して下さい!!
皆様、いつもご精読ありがとう御座います。