コンクラーベ

斉藤一人さんです

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斉藤一人さん 生活習慣病と折り合う

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今、日本人がかかる病気のほとんどが、糖尿病、高血圧、心臓疾患、脳梗塞など、大抵は発病してからでは大変な病気が多いからです。

 

 


ダイエットと健康は違うもの


痩せれば健康になれるとか、太っていなければ問題ないなどと思いがちですが、そのあたりも、結局はバランスの問題につきます。

まず、痩せれば健康になれるという認識は厳密に言えば間違っています。

逆に健康であれば、あまり見苦しい形にはならないということです。

確かに、健康とダイエットは延長線上のものであると言えるのですが、ダイエットお先に持ってきてしまうと、勘違いを起こしやすくなるようですね。

ただ、健康=美しいということはあるはずです。

健康=肥満だとかスタイルが崩れているとかは考えづらいですから。

あくまで元気とか体調の良さに観点を置いて、食事をとるようにすれば、見た目を勝手に綺麗になっていくものなのですよ。

だから、「健康のために痩せなさい」という言い方を、私はあまり好きではありません。

それならば、あえて「痩せるために健康になりなさい」って言って欲しい。

あるいは、「綺麗になるために健康になりなさい」っていう風な考え方をおしてほしい。

一人さんが苦笑いをして教えてくれました。

「かんちゃん、痩せていれば美しい花といえば、それは全く違うんだよな。

実際はやつれちゃっているのにさ。

それに気づかない女の人って本当に多いんだよ」

ちょっとした意識の捉え方一つ変えてもらえれば、やつれた女性はぐんと減っていくはずなのです。

女性の場合、結局、同性の目を意識してダイエットしている気がします。

あの人より私の方が痩せている、太っているという意識でダイエットに励んでいるのであって、あまり、男性にモテるためにダイエットをしているわけではありませんね。

ただ、痩せている女性が好きなのは人だけなのですね。

足の太い女性やお尻の大きな女性が好きな男性もいますし、本当は、素肌のツヤとか、白目の綺麗さとか、歯茎の健康さとかの方に魅力を感じているのです。

 

漢方は病気になりにくくするために備えるもの


西洋医学とは言うまでもなく、「病気になってから治す」のがメインです。

だから、もし、あなたが西洋医学のお世話になりたければ、あなたが病気になるしかありません。

あなたが確実に西洋医学があって良かったと感じる時は、あなたが体を壊している時に他なりません。

逆説的に言えば、病気になってから我々はお医者様にかかるわけで、病気にならないために、普段お医者様の助けを借りることはないはずです。

そこは考え方なのですが、病気にならないために体に投資した方が得と考えるか、病気になった時に備える方が得と考えるか、どちらでしょうか。

私たちが漢方や食事療法をお客様にすすめているのは、今、日本人がかかる病気のほとんどが、糖尿病、高血圧、心臓疾患、脳梗塞など、大抵は発病してからでは大変な病気が多いからです。

その前にならないように注力しなければなりません。

よくひとりさんがため息混じりに行こういます。

「これは皮肉でも何でもないんだけどさ、いくら保険料を支払っていても、生命保険が役に立つ時は、病気になった時か、死んだ時なんだよね」

ということは、必ず体が悪くなっていないと、保険は役に立たないということです。

つまり、良い状態を保つためには役に立たない。

今まで成人病と呼んでいた名前が、生活習慣病に変わりましたよね。

生活習慣の為に糖尿病や高血圧、肝臓病などが子供にも若者にも増えてきて、「成人」病という呼び方自体が成立しなくなってきたからでしょう。

その生活習慣をどうやって「病」にしないかが、これからの現代人にとって大テーマになります。

これは薬や手術ではなくて、習慣を改善しなければいけないのです。

それにはやはり食習慣やライフスタイルを考え直すしかありません。

それが一人さんや私たちの基本的な考え方なのです。

中国の人たちも同じように、健康維持のために漢方や食事を重視しているようですね。

戦争で傷ついたり、伝染病が蔓延しているようなシチュエーションであれば、絶対に西洋医学が必要です。

これは薬で治すしかないのだから、西洋医学に頼るしかありません。

でも、今の日本人を苦しめているのはほとんどが生活習慣病なのだから、そうなってからお医者様のお世話になるよりは、ならないように学ぶか、あるいはもっと健康であり続けるために投資すべきでしょう。

そういう時代になってきたのだと思います。


いつのまにか消えてしまったおばあちゃんの教え


昔の人はとても科学的とは言えないけれども、健康を守るための生活の知恵のようなものをかたくなに伝えてきました。

「ばかたれ、お腹を冷やすな!」と子供が渋々させられる腹巻なんかはその典型ですよね。

いつ頃からか、腹巻文化は廃れてきました。

そういえば、金太郎のような腹当てなども、最近はすっかり見かけなくなりました。

考えてみれば、単純で最高の健康維持作であったのかもしれません。

また、風邪を引いたら引いたで、おばあちゃん達はそれぞれ昔ながらの対策を講じてくれました。

卵酒、生姜湯、葛湯、ネギを巻いたり貼ったりしてくれました。

要するに、食べ物を使っていたわけですよね。

急に風邪が治るような効果は無かった気がしますが、おばあちゃんたちのやり方でいつのまにか元気になっていた気がします。

「それでよかったのにな。いい時代だったよ」

と一人さんが懐かしむのが分かるような気がします。

何かこうした先人の知恵を尊重するのが当然といった空気が、昔の生活空間には流れていました。

しかし、今は先人の考え方が生活からすっぽり抜け落ちてしまっています。

そうした長年と続いてきた先人からの引き継ぎはどの辺りから途絶えたのでしょうか。

やっぱり、集団予防注射が行われ出した後ぐらいからでしょうか。

病気は薬で治すものだという考え方になってしまってから、みんなおばあちゃんの言うことを聞かなくなったような気がしてなりません。

いつのまにか、病気になった時にはお薬を飲めばいい、そんな風潮になってきました。

それが現在の60代、いわゆる団塊の世代の人たちが子供だった頃でしょう。

その辺りがきっかけとなって、おばあちゃん達は発言権を失っていったのでした。

「お腹冷やしたらだめだよ」と注意しても、「でも、注射打てば治るじゃん」と孫が率直に従わなくなった時、おばあちゃんはどんな気持ちでいたのでしょうか。


薬も食事も万能ではない


私が小さい頃、よく祖父と祖母はニンニクを一鉢の中で焼いてくれて、「これを食べると風邪をひかなくなるよ」と言って、にんにくに味噌をつけて食べさせてくれました。

ほくほくしてとても美味しかったことを今でも鮮明に覚えています。

味噌で思い出したのですが、東京の葛飾区、江戸川区辺りは、昔からずっと民間療法が盛んで、お灸が残っている地区だったのです。

練り味噌を作って大葉で巻いてお灸にし、体を温めて治す治療法が残っていました。

そういったことも現在はほとんど見られなくなりました。

ひょっとして80代、90代のお年寄り達がご存知の方がいるかもしれませんが、今の50代以下の人たちは何も知りません。

万が一、知っていたとしても、まず味噌のお灸などやらないでしょうけれど。

祖父や祖母にニンニク味噌をもらっていたころも、すでに子供がアトピーならば、西洋医学に頼って薬で治す感覚になっていたような感じがします。

ある時期を境にして、「風邪を引いたら抗生物質を飲んでおけばいい」というように、私たちは対処療法で病気は治るものだと思い込んでしまいました。

せめて昔の人の知恵は教えを残して、お薬と併用すれば良かったのにと思うのですが、そういう感覚がほとんど無くなってしまいました。

今では風は抗生物質で、高血圧は降圧剤で、糖尿病だったらインシュリンという風に、病気と薬のパターンが日本人の頭の中で確立してしまったようです。

薬が万能という考え方、意識を植えつけられてしまっているのですね。

でも、実際にそうでしょうか。

薬も食事も万能ではなく、それだけ単独で済むものではありません。

本当はそれだけで済むものではないのに、そう思い込んでしまった人たちが先人からの伝承を止めてしまいました。

「ああ、頭が痛い」

「それなら頭痛薬を飲みなさい」

現代における通常の会話です。

でも、昔であれば、

「それなら、お腹を温めて寝て起きなさい」

と言ったでしょうね。

 

サプリメントを有効に使う時代


世の中にはまだまだ本物の食べ物が残っていることも確かです。

ミネラルたっぷりの海の幸、山の幸は少なくなったとはいえ、手に入れられないことはありません。

でも、現実的にはそれらはとんでもなく高価なので、いくら本気になって食事療法に取り組もうとしても、とても大変です。

本物ばかりの食事療法にはお金がかかって仕方がないならば、体が喜ぶミネラルやカリウムやマグネシウムなどはサプリメントで補給すればいいと思います。

食後に二粒飲めば手っ取り早いですかね。

また仮にあなたが経済的に余裕があって食事療法を続けられる立場であるとしても、それぞれののっぴきならない事情に直面するので、徹底することはなかなか難しいものです。

一人さんも、今はサプリメントの時代だと思っているようですよ。

先日もこう言って苦笑いしてましたもの。

「隣の家の子供が外食でファーストフードを食べているのに、自分の子供にはそれは駄目、お家で飯がこしらえたものを食べなさいって叱られる、そんな根性のある親はいないよ。

そうだったら、何でも食べていいから、サプリメントを飲ませる方がいいよ。

そういう時代なんだ」

そうですよね。

子供には子供の事情ってものがありますものね。

そんなことがいじめの引き金にでもなったら大変です。

どうやら、全てお食事でバランスを取るわけでなく、致し方ない場面においては、サプリメントの力を借りてバランスをとっていくということが現代では賢明な方法と言えそうです。

でも間違いでないで欲しいのは、食事が主役でサプリメントが脇役であるということ。

足りないものを補うのがサプリメントの役割なのです。

テレビを見ているとサプリメントが主食のような人が出てきて自慢をしているのですが、何か勘違いされているようです。

 

追伸 老いを防ぐ食べ物はあるのでしょうか

 

ありますとも。

その代表格がコラーゲンを含む食べ物です。

華僑の大物で、すごい年配のに肌がツヤツヤしている人がいますが、きっと毎日のようにコラーゲンたっぷりのフカヒレとか鶏の足の爪辺りを食べているのでしょうね。

人間、若い時には誰もがコラーゲンが潤沢な身体を持っているわけで、年をとっていくにつれて、コラーゲンのような成分を補っていかなければなりません。

ところで、老いにとって一番の敵は栄養不足なのをご存知でしょうか。

生活習慣病で具合が悪くなって病院に行くと、まずこう指導されます。

「塩分がいけない」

「肉はダメ」

「チョコレートなんてとんでもない」

しかし、それに忠実に従っていますと、確かにコレステロール数値は下がりますが、本来、最低限体を維持していく栄養がどんどん不足していきます。

するとどうなるかといえば、顔に艶がなくなり、やがてしわくちゃになります。
体中がパサパサになっていくというか、干し物みたいにな状態になってしまいます。

コレステロール数値が上がるから、肉、魚はご法度と言われますが、実際にはタンパク質は必要だし、ご飯もそこそこ食べて、ちゃんとバランスの良い食事をとらなければいけないはずなのです。

後は、「塩分が体に悪い」と思い込んでいる人が多いのも問題です。

一人さんの持論は、

「人間は塩を取らないと元気ではいられない。

塩が足りないと『気』体から抜け落ちてしまうからさ」

です。

よくお医者様に高血圧と診断されると、降圧剤(血圧降下剤)を飲まされて、「塩分は絶対に避けてください」と塩抜きにされてしまいますよね。

私の経験では、それで結構ぼーっとしたり、具合が悪くなったり、活力を失って働けなくなるケースが多いのです。

野生の動物の大好物はミネラルたっぷりの自然塩だそうです。

私もいつも自然園をハンドバッグに入れて持ち歩いていますよ。

塩抜きで生きられる動物などいないのですから。

 

 

 

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斉藤一人さんのお話を纏めました。

 

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