それぞれの職場で、一つの仕事が完成するまでにかかる平均所要時間があると思います。
その平均より、ちょっとだけ早くする。
そうすれば、お金は貯まります。
早いものには需要がある
サラリーマンの人で、「お金を貯めたい」という人がいます。
私のお弟子さんが経営している会社の若い社員にも、そういう人がいます。
ちょっとだけお役に立てるかもしれない話をお教えします。
お金を貯めたければ、運勢を良くすればいいんです。
こんなことを言うと、楽しい話の類かと思われるかもしれませんが、内容はいたって現実的です。
生きていれば、今日から明日になり、明日か明後日になる。
誰でも、明日へ運ばれています。
「そんなのは嫌だ」と抵抗しようが、何をしようが、私たちは運ばれているんです。
これこそが「運」です。
要するに、誰にでも運があるんです。
ところで、「運勢」という字を思い出してください。
運ぶ勢いと書いて、「運勢」。
つまり、「運勢がいい」とは、「運ぶ勢いがいい」ということなんです。
ダラダラしていたのでは、「勢いが良い」とは言えません。
タッタカ、タッタカやっているから、「勢いがいい」んです。
言い方が回りくどくなってしまいましたが、要は、仕事をする時に、勢いをつけて早くやればいいんです。
それぞれの職場で、一つの仕事が完成するまでにかかる平均所要時間があると思います。
その平均より、ちょっとだけ早くする。
そうすれば、お金は貯まります。
なぜなら、早いものには需要があるから。
例えば、新幹線で言うと、「のぞみ」が一番需要があって、混んでいます。
昔は、東京から大阪まで何日も歩いて行っていました。
それが「ひかり」ができて、3時間ほどで大阪まで行けるようになったのだから、それでいいじゃないかと思うのですが、3時間を切る「のぞみ」が登場するや、皆さん「のぞみ」に乗りたがる。
たった十数分違うだけで、需要が全然違うのです。
一方、ゆっくり走る各駅停車のローカル線は赤字です。
あまり、人が乗りません。
遅いものには需要がないんです。
「早いものには需要がある」ということは、人間にも当てはまります。
仕事が速い人は会社で需要があるんです。
需要があれば、出世する。
出世すれば、給料も上がります。
給料が上がった分、貯金をすればお金は貯まります。
ただし、何でも早くすればいいのかと言うと、そうではありません。
世の中にはいろいろな仕事があります。
なかには、芸術家の領域に入る仕事というのか、いま流行の言葉で言えばクリエイティブな仕事をしている人がいるのです。
例えば、広告のコピーを考える人。
たった1行のキャッチフレーズを生み出すのに、何時間もかかったりすることがあるらしいのですが、こういった仕事ぶりを遅いとは思ってはいけません。
普通の人では一生かかってもできないようなことを、何時間かでやってしまうのですから、あれはものすごい速さなのです。
だけど、それ以外の仕事で、遅いものが賞賛されるということはありません。
早いものには需要がある。
だから、勢いをつければいいんです。
勢いをつけると言っても、難しいことではありません。
職場で誰かから頼まれごとをした時、今まではブスブス言いながら、だらだら仕事をしていたのだから、「はい!」と返事をして、即座に取り掛かる。
それだけでも、あなたの需要は全然違ってくるはずです。
何も考えていないから「じっくりやる」
私が会社を立ち上げたときは、学歴社会でした。
でも、今は、以前ほど学歴が問われる時代ではありません。
実力重視の時代です。
そして、その実力は速さであると、私は思っています。
ところが、こういうことを言うと、
「速くしようとしたら、間違いが出るからよくないですよ」
と心配する人がいます。
でも、遅くやったら間違いはない、というのは本当なのでしょうか?
大概はダラダラと仕事をしている人の方が、間違いが多いものです。
また、プロの世界には間違いがありません。
速い上に、間違いがない。
これはセットなんです。
そんなことができるわけがないと、思われるかもしれませんが、間違えずに早くやるにはどうしたらいいだろうと考えると、人間はできるものなんです。
例えば、設計士さんに店舗設計を依頼すると、その場でアイデアを出せる人と、そうでない人がいます。
その違いはどこにあるかと言うと、その場でアイデアを出せる人は、依頼が来るずっと前から店舗設計を考えているのです。
飲食店であればこういう設計がいいとか、図書館であればあんな設計がいい、という下準備がすでにできている。
ところが、その場でアイデアが出てこない人は、普段からそういう準備ができていないのです。
だから、
「一か月、お時間をください」
とか、いったりするんですが、こういう人は一か月しか考えない。
はるか昔から考えている人とは、アイデアの質が全然違うのです。
「じっくりやる」というのは、普段から何も考えていない証拠です。
そして、頼まれてから考えてできた設計と、その前から考えている人が設計したものとでは、出来が全然違ってしまう。
にもかかわらず、時間をかけた方がいい、と。
これは嘘です。
「時間をかけた方がいい」という人は、実力がないからそういうんです。
江戸時代でも、実力のない家老の息子がそうやっていたんですよ。
そう言わないと、自分より地位の低い人たちが早く仕事をこなしてしまうから。
それをやられてしまうと、自分が優秀でないことがばれてしまう。
それが嫌だから、家老の息子は「ゆっくりやれよ」というんです。
自分の安泰のために言われていることですから、皆さんは信じてはいけません。
成功には速さがつきもの。
人の倍は働く心構えで、スピードを上げてください。
ただし、この時、もう一つだけ、心づもりをしていただくなくてはならないことがあります。
人の倍働くと、必ず周囲から、
「あなたばかりが、そんなに働いてはいけない」
と抵抗が出てくるんです。
この抵抗が出てきた時は、向かい風です。
でも、この時、スピードを落としてはいけません。
逆に、もっとやるのです。
そうすると、もう一つ上に上がる。
飛行機が離陸する時と同じようなものです。
飛行機は、空気抵抗を受けて離陸します。
向かい風を受けた時、エンジンを噴射させる。
この時、上昇気流というものが起きて、その気流が飛行機を上に上げてくれるんです。
人の倍働いて、周囲から抵抗を受けた時にスピードを落としてしまったら、上昇気流が起こりません。
抵抗が出てきたら、もっとやる。
それで、笑顔で、
「私は働くのが好きですから」
と言っていればいいのです。
これを何回か繰り返していれば、もう頂上です。
サラリーマンも「損して得を取る」
商人には「損して得を取る」というものがあります。
でも、これは商人の専売特許ではありません。
サラリーマンの方にも「損して得を取る」という言葉が当てはまります。
例えば、働き者がいるとします。
人の倍は働くタイプの人です。
そういう営業マンは、「ほぼ星の営業をすれば得をする」
とか思うんです。
働けば働くほど、自分の所に入ってくるお金が多くなりますから。
ところが、です。
そういうことをしていて、ひと財産を残したとか、ビルを建てたという話を、私は、いまだかつて聞いたことがありません。
それはどうしてなのかと言うと、「損して得を取る」ということをしていないからです。
だから、「損して得を取る」をすればいいんです。
どういう意味かと言うと、人と同じ給料でバリバリ働くのです。
給料を倍くれるところに、「私は倍働きます」という人は、いくらでもいます。
でも、そういう職場でいくら人の倍働いても、あなたの存在は光りません。
だから、人と同じ給料で、人の倍働くんです。
そういう人は、経営者の目には光り輝いて映ります。
そして、経営者にとってありがたい人です。
可愛がってあげたい。
出世させてあげたいんです。
出世したら、どうなるか、お分かりですね。
課長になり、部長になる。
当然、給料が上がります。
それが、やがて社長になる。
そうなった時、とんでもない額のお金を手にすることになるんです。
だから、目先の欲にとらわれていないで、お金、お金といっていないで、一生懸命働けばいいのです。
運勢を良くすればいい。
そうすれば、周囲の人から、
「この人は、損得抜きで一生懸命やる人だ」
と思われます。
そう思われると、頼まれごとが増えてきます。
職場でも、
「〇〇さん、すみません、ちょっとお願いします」
と、言われる回数が増えてくる。
自分の名前が呼ばれる回数が、そこで一番多くなった時、間違いなく、あなたの運勢は良くなっています。
そして、頼まれごとをした時は、ニコッと笑って、元気よく「ハイ!」と返事。
一生懸命それをやり、
「私は食べていくお金があればいいですから」
とか言って、淡々と勢いを付けていけば、出世は間違いなしです。
そういう人が独立すれば、周囲の人は、
「あの人に頼めば快く引き受けてくれるから、あの人に頼んでみよう」
となる。
独立後も、仕事がつつがなく行くんです。
ところが、頼みごとをされると、
「なんで自分ばかりが頼まれるんだ。同じ給料で、こんなにこき使われて」
などと言って、ふてくされてしまう人もいます。
そういう人は、ダラダラ仕事をしてしまうんです。
当然、運勢も悪い。
第一、頼みづらい人間を、そこの会社の社長はそのまま置いておくのか、という話にもなります。
優しい社長さんもいるでしょうが、世間は広いです。
そういう社長さんばかりではありませんよ。
斎藤一人さんの話を纏めました。
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