返事は、すかさず0.2秒で。
数字はスピードについてきます。
徹底的に数字で考える
実は「まるかん」の岐阜支部の社長となってしばらくの間、私は、8人の社長のうち、ビリの業績でした。
どうしたらいいのかわからず、一人さんに助けを求めると、2つのアドバイスをしてくれました。
「8人のビリケツということは、7人もの人に教えてもらえるということだよ。
トップに立つと、誰にも教えを請うことができないんだ。
それは大変なものだよ」
確かに、気づいてみれば、ビリケツの私には、7人の先生がいました。
「答え」を持っている人に、謙虚に、素直に、教えを乞いなさいということです。
「あとね、『速く』しな。
一番ビリなのは、一番遅いからなんだよ。
数字はスピードについてくるの。
純ちゃんが、今日から早くできるものは、なんだい?」
こう聞かれて、私は「じゃあ、『返事』を明るく速くします」と答えました。
すると一人さんは、「よし、じゃあ、これからは何でも一番に明るく返事をするんだぞ」と言いました。
私が俄然、張り切ったのは言うまでもありません。
「『まるかん』の中で誰よりも速く返事をするぞ!」と決めました。
「返事は0.2秒」
これは、今、よく私がスタッフたちに言うことなのですが、実は、ビリケツ時代に、一人さんのアドバイスから生まれたものだったんです。
他の社長に素直に教えを乞うとともに、返事を速くすると、業績は目に見えて上がっていきました。
一人さんが「数字は、スピードについてくる」と言ったのは、本当でした。
返事を速くすると、自然と行動も速くなります。
一人さんに「はい!」と答えたきり、何もしないわけに行きません。
お客様からの問い合わせにも、即座に返答することで、次に起こす動きもどんどん速くなっていきました。
そう、返事には必ず「相手」がいるんですね。
だから、返事をしただけでは終わらず、次の行動が伴います。
返事を速くすることで、返事以外のことも、どんどんスピードアップしていったというわけです。
行動を速くすると、間違った時の方向転換も速くなります。
仕事って、「トライ・アンド・エラー」の繰り返しですよね。
1つ試して、うまくいかないと見たら、別の方法へ。
これをどんどんスピーディに繰り返していくわけですから、自然と「当たる」確率も高くなります。
スピードを上げることを、不安に感じる人も多いかもしれません。
でも本当は、スピードを上げるほど、行動の精度は上がり、行動の精度が上がるほど、安定走行になっていくものなんです。
しかも、スピードを上げると、不思議と疲れないんです。
もし、あなたが会社勤めなら、これからは、上司への返事を誰よりも明るく速くするようにしてみてください。
「まず返事、考えるのは後」です。
返事が速いというのは、「分かった」という意思表示が早いということ。
自分が言ったことに、つかさず「はい!」「そうですね!」と返事してくる部下を悪く思う上司なんていません。
「お、こいつは呑み込みがいいな」「見所があるぞ」と思われ、信頼を得ることができるでしょう。
お客さんに対しても同じです。
相手との関係も良くなりますし、仕事を処理するスピードや精度も上がっていきます。
すると、どんどん仕事が楽しく、うまくいくようになっていくわけです。
人生、上がり坂にも、下り坂にも、常に学びあり
5年ほど前のことです。
既に1冊ずつ本を出していた「まるかん」の社長たち8人で、揃って2冊目の本を出そうという話が盛り上がったことがありました。
ところが、そんな矢先に、私は心臓を悪くして入院してしまったんです。
ちょうど、一人さんに「お金の大切さを覚えた方がいいぞ」って言われたすぐ後のことです。
今考えれば、またどこか危なっかしい私に、今度は神様が、私の体を通じてメッセージを送ってくれたんでしょう。
「今までのような生活を続けたら、死ぬってことだな・・・」
私は、思いっきり心を入れ替えました。
「純ちゃん、今は本のことを考えるより、体を治すのが何より大事だよ。
養生して早く元気になることを考えた方がいい」
一人さんからも、そう諭され、ありがたさに涙の出る思いでした。
でも、このせいで出版の波に1人だけ乗り損ねてしまって、悲しかったし、寂しかったのは事実です。
他のみんなは出版に向けて動いているのに、自分は体を治すことに専念しなくてはいけない・・・・・・。
自分だけ置いてけぼりを食らった後、私はすっかり卑屈になってしまい、「後から追いつけばいい」とか「今はみんな応援しよう」とか、そんな前向きな気持ちには、到底なれませんでした。
思うに、「卑屈さ」って、「心の焦り」なんですよね。
どんどん先を行く仲間たちを見て、焦りに焦り、そのあげくに「どうせ自分なんか」って思ってしまったんです。
素直に仲間を応援することも、不安を打ち明けることもできないまま、私は勝手に焦り、孤独感に陥っていきました。
でも本当は、ひとりぼっちなんかではなかったんです。
無事に退院し、体の調子も戻った頃に、私にも出版のチャンスが訪れました。
仲間の高津りえさんが、「若い男性にも1人さんの教えを伝えるには、女性じゃなくて、男性の著者がいい。千葉社長に本を書いて欲しい」と、一人さんに言ってくれたことがきっかけでした。
そして、りえさんが、「私を出版社と千葉社長を繋ぐから」と言ってくれて、トントン拍子に話が進みました。
こうして私もようやく2冊目、3冊目の本を出すことができました。
さらには講演家としてもスタートすることができました。
一度は卑屈になった私でしたが、それでも私は気にかけてくれる仲間がいて、その親切を、私も素直に受け取ることができました。
卑屈なままだったら、出版も、それ以降の活動の広がりも、なかったでしょう。
一人さんに、こんな言葉があります。
「順境ではいばらないことを学び、逆境では卑屈にならないことを学ぶ」
私は、お金がたくさん入ってくるようになって一度は天狗になり、一人さんにたしなめられて、謙虚になることができました。
時間はかかりましたが、「順境の時にいばらないことを学びました」
一方、病気になったのは、私にとっては逆境でした。
一旦は卑屈になりましたが、仲間の暖かさを感じ、素直になれました。
「逆境で卑屈にならないこと」も、身を持って学ぶことができたんです。
いい時もあれば、悪い時もある。
これって、誰の人生も同じですよね。
ただ、悪い時に卑屈になってしまうと、途端に楽しい波動が消えてしまいます。
周囲の楽しい波動を捉えることもできなくなります。
楽しい仕組みがポンと外れて、運を逃してしまうんです。
斎藤一人さんの話を纏めました。
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