「お金持ちになりたい」
という種を植えてから、「お金持ち」という実がなるまでには10年かかります。
10年先を思い描いて歩き出した人がお金持ちになる
最近、「お金持ちになりたい」という若者から、私の所へいろいろな質問が来るようになったんですが、そういう人たちの質問に答えている中で、ひとつだけ思ったことがありました。
ただ、私の中では、こんなことを言ったら「お金持ちになりたいという夢を描いてがんばっている人に水を差すようなことを目になるのではないか、という迷いがあって、しばらく言えませんでした。
でも、おそらく、私が話をするのは本当にこれが最後でしょうから、言わせて頂くことにします。
ただし、変な人が言うことですから、信じないでください。
聞き流していただいても結構ですからね。
「桃栗三年、柿八年」
という言葉があります。
それから、私が小さい頃、大人達が、
「ゆずのバカヤロー、16年」
と言っていたのを耳にしたことがあります。
ゆずはバカヤローでも何でもないのですが、ゆずの種を植えてから、実がなるまでに16年もかかってしまうから、堪え性のない人が「バカヤロー」とでも言ったのでしょうか。
ともかく、たった一個の種から、実をつけるまでの期間が3年かかるのものには3年かかるし、8年かかるものには8年かかる。
16年かかるものには、16年かかるんです。
それと同じで、
「お金持ちになりたい」
という種を植えてから、「お金持ち」という実がなるまでには10年かかります。
「なろう」と思って歩き始めてから、お金持ちになるまでに期間が10年なんだ、ということです。
10年かかるものはかかるのだから、どうしようもないんですが、十年先に自分がお金持ちになるのだとしたら、今の自分は何をすべきか考えて、行動することはできますよね。
私は旅をするのが大好きで、北海道から九州、沖縄まで、ぶらぶら旅をして回っているのですが、私は目的地でぶらぶらするのが楽しみではないんです。
青森へ旅をするのだとしたら、東京から青森までの道すがらが楽しいんです。
お金持ちになるのも、それと同じです。
お金持ちになるのに10年かかるのだから、その10年間に自分がやるべきことは楽しみながらやり、エッチラ、ホッチラ歩いて行けばいいんです。
そうすれば、道すがらは楽しいし、10年経てば本当にお金持ちになれるんです。
ところが、若い人の中には、
「今すぐなりたい」
「来年になりたい」
という人がいるんです。
そういうことを考えていると、うまい儲け話に浮き足立って、「お客にされる」ことになるから注意してくださいね。
もちろん、若くして大金を手に入れる人もいます。
お金持ちになれる人もいるのですが、しばらく様子を見ていると、
「籾殻には実が入っていなかった」
ということが分かる。
誤解しないでくださいね。
「成功しない」と言っているんじゃありません。
成功とは旅路です。
「今、ここ」を成功だと思って、歩き出した人が、成功者です。
成功を掴んだ人が成功者なのではありません。
「成功を掴んだ」は、もう過去のことなんです。
成功を掴んだなら、次の目標を見つけてまた歩く。
成功という名の旅を歩き続ける人こそ、成功者です。
だから、10年先を見つめて歩き出している人がいるとしたら、その人はすでに成功者です。
諦めず、歩いて行けばいいんです。
与えたものが返ってくる
自分は、一生懸命自分に投資し、他の人の倍働き、そして出世した、と。
給料も増えた、貯金も増えてきた、と。
これだけでもハッピーなんですが、それに輪をかけてハッピーになる方法があります。
それは何かというと、あなたが今までやってきたことで、「この方法で成功したよ」というものを、自分の部下や後輩に伝授するんです。
「そんなことをしたら、下の人間に追い抜かれてしまう」
などと心配する必要はありません。
人間社会に、「ただ働き」というものはないんですから。
与えたら、その与えたものが、後で返ってきます。
不思議な話のように思われるかもしれませんが、これが、社会の摂理というものなんです。
「これは自分が考えたやり方だから、人には教えられない」
と言っている人間と、一生懸命教える人間とでは、後者のほうがはるかに豊かになる。
例えば、フランチャイズのお店がそうです。
セブンイレブンでもなんでも、最初は、優秀なお店を一つ作った。
そこで成功した方法をお仲間に公開したんです。
そうしたら、売上が何十億、何百億にもなった。
学者だってそうです。
自分が発見・発明したものを、
「この発見は自分のものだ。誰にも教えない」
とは言わず、論文にして学会で発表するから、その人の評価が上がる。
学者の社会的地位が高いのは、自分が考えたものを後悔するからなんです。
それなのに、
「これは秘密だ」
とか言って、絶対に公開しない人がいる。
そういう人と、公開する人とでは、心の広さが違う。
社会的評価も全然違ってしまうのです。
ちゃんと、道理通りのことをやっている人は、社会が評価するようになっているんです。
こういうことを避けて、
「他にうまい方法はないだろうか?」
と考えているから、
「横にいるあいつを蹴飛ばそう」
とか、余計なことを考える。
自分がそういうことを考えているから、他の人間も自分のことを消す飛ばそうとしているんじゃないかと疑心暗鬼になる。
必要のない苦労を背負いこむことになるのです。
そんなことに自分のエネルギーを使って疲れるぐらいなら、人の倍働いた方がよっぽど楽です。
道理通りのことをする、それが一番楽で、お得な生き方です。
若いうちは貯蓄より投資
「お客さんを大切にしないといけないよ。
お金も大切にして、お金を貯めるんだよ」
私は、お弟子さんの会社の社員の人にお金の事を聞かれると、そうやって答えます。
なぜ、そういうことを言うと、「人間は歳を取る」ということもあるのですが、仕事をしていると、ごく、ごく稀に、
「こういう方には絶対に頭を下げたくない」
と思ってしまう人が、お店に来るからです。
お客様が悪いのではありません。
手前どもに許容量がないだけなんです。
手前どもが許容量のない、未熟な人間なのですが、
「自分の許容量を超える人から、アンパン一個たりともいただかないで、生きていけるのがハッピー」
というポリシーが、私にはあるんです。
こういうポリシーを持って生きるということは、自分にお金がないとできません。
お金がないと、自分の許容量を超える人が出てきても頭を下げ、お金をいただかざるを得なくなる。
そういう生き方をしたくないから、私は、
「お金は貯めた方がいいよ」
と言うんです。
だけど、その一方で、私は、
「若いうちは、お金を貯めることばかり考えてはいけないよ」
とも言います。
一か月に1万円ずつ貯めているとしたら、毎月の貯金額を5000円ぐらいにして、残りの5000円で、
「自分に投資した方がいいよ」
と言うんです。
なぜなら、自分に投資するということは、会社で出世する上で、必要不可欠なことだからです。
ただし、「自分に投資する」といっても、勤めている会社で英語を使わないのに、英会話スクールに通うというのは、投資したことにはなりません。
「自分に投資する」ということは、「自分のために投資をする」ということではないんです。
お金を儲けるコツは、お客さんを喜ばせること。
そのお客さんを喜ばせるために、自分に投資をするんです。
ところで、「お客さん」とは、どういう人かご存知ですか?
自分にお金をくれる人、それがお客さんです。
私にとってのお客さんは、私が作った商品を買ってくれる人です。
ですが、サラリーマンにとってのお客さんは、勤めている会社の社長さんです。
サラリーマンに給料くれるのは、社長さんしかいませんから。
これを前提にして、「投資する」ということについて考えてみる。
すると、例えば、私が毎日芸者バーへ行って、「自分に投資しています」というのは、投資とは言いません。
私が芸者さんの踊りを覚えても、お客さんは喜びませんから。
英語を使わないにも関わらず、英会話スクールに行って、「自分に投資しています」というのは、毎日芸者バーへ通っているのとさほど変わらないんです。
そうではなくて、あなたにお金をくれる人が喜ぶために、自分に投資するんです。
商人にとってのお客さんは、商品を買ってくれる人ですから、商人はその人たちが喜んでくれるための投資を自分にする。
サラリーマンは、サラリーマンに給料という形でお金をくれる社長さんがお客さんだから、社長に喜ばれるようなことに投資するんです。
社長に喜ばれることは何でしょう。
答えは、言うまでもありません。
会社の業績が伸びること、それ以外にあるわけがないんです。
そのために、今、自分は何が必要なのかを考え、自分に投資してください。
そうすれば、やがてあなたは、会社にとって欠かせない人間になるはずです。
斎藤一人さんの話を纏めました。
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