家族の中で、お母さんって太陽のような存在なんですよね。
お母さんがニコニコ笑顔でイキイキしていると、家族だって明るくいられるものなのです。
これこそ、波動ですね。
母親が人生を楽しむことで、周囲も変わる
お母さんが変わることで、家族のみんながその光を浴びて幸せになっちゃう、そんなお話をしましょう。
マリアさんには、二人の息子さんがいます。
私は出会った頃、長男のりゅう君は自閉症で、特別支援の高校に通うのが精一杯の状況。
運動会などの行事にもまともに参加ではできません。
ただ、りゅう君は、マリアさんにとっていつまでも可愛い存在。
そのままでいい、年齢どおりに成長しなくても構わない、そういう思いで育てていました。
ところが、小学生の弟、しゅん君に対しては違いました。
できないことに対して口うるさく注意したり、水をこぼしただけで怒ったり。
きちんと躾ようと必死でした。
自分が親にされたように、手をはたくこともありました。
しゅん君は大人しい性格で、引っ込み思案。
高学年になると、マリアさんには心を閉ざし、無言で抵抗するようになるんです。
私が講演会で会った時、マリアさんは、自閉症の息子、健常者の息子、二人の子育てに悩んでいることは話してくれました。
「自閉症のりゅうくんには、そのままでいいって思っていたのに、弟君には成長することを求めていたんだよね。
弟君だって、そのままでいいって思って欲しかったんだよ。
心を開かないのは、そのためだよ。
『クソババア、馬鹿野郎』って叫ばせてごらん。
弟君もスッキリするはずよ」。
こうアドバイスしました。
マリアさんは、帰宅してからしゅん君にこのアドバイスを伝えました。
「私は、しゅんに対して、厳しくしつけをしようとしていたみたい。本当にごめんね。私に対して、怒っていいよ。
『クソババア、馬鹿野郎』って叫んでいいよ」
初めは言いにくそうにして言っていたしゅん君でしたが、『クソババア、馬鹿野郎』を叫び続けたそう。
何と、このこの「クソババア」大会は、一週間も続きました。
積もりに積もったもやもやを一週間かけて吹き飛ばしたんですね。
これをきっかけに、弟のしゅん君は大きく変化。
引っ込み思案だった性格が一変し、明るくてひょうきんな楽しい男の子に変わっちゃうのです。
中学校ではテニス部に入り、2年生で部長に、3年生の夏の大会で団体優勝するほどに。
すごいでしょ?
お母さんの明るい、生き生きした波動は家族へも伝わる
この頃、私の講演会や講習会は各地で行われていました。
マリアさんは、もっと私は仲間と楽しみたいという思いがあふれていたんです。
ところが、ご主人はマリアさんが遠出をすることを嫌がりました。
アルヒ、どうしても私に会いに東京へ行きたいと頼むと、「だめだだめだ」の一点張り。
「なんで私だけ好きなことができないの?」色んな思いが交錯して、ご主人と大喧嘩に。
言い争いの末、マリアさんは、りゅう君を連れて飛び出し、車に乗ってアテのないドライブに出たんです。
いつも、誰かが言い争いをしたり喧嘩をすると、『止めて』と言わんばかりに前に立ちはだかり止めに入るりゅう君ですが、なぜかこの時はニコニコして、嬉しそう。
喧嘩を応援するような笑顔だったそうです。
私が思うに、りゅう君はお母さんが思いの通り、ありのままの気持ちを吐露したことが嬉しかったのだと思います。
この話を一人さんにすると、「自閉症の子供って、神様に近い存在なんだよね。だから、何でもわかるんだよ。お母さんがそのままの自分を出したことで喜んで、ニコニコの笑顔で応援していたんだよね」と言っていました。
さて、車に乗って車を走らせたものの、あてもないマリアさん。
どこかホテルに泊まった方がいいのか、相談するため友人に電話をかけます。
すると、
「あなたは悪くなんてないよ。堂々と帰って、平気な顔で家にいていいんだよ。出て行くのはご主人の方、あなたじゃない」
と鋭い答えが返ってきます。
私は悪くない、私にだって自由な時間は必要なんだと改めて確信するんです。
すっかり気持ちが晴れて、笑顔で「ただいま」と帰宅できたのです。
出迎えたのは、泣きそうな顔をしているご主人でした。
次の日、ご主人はマリアさんに謝ります。
「今まで、マリアのことを押さえつけて、家に閉じ込めてしまってごめんな。俺が間違っていた。これからは、もっと外へ出て好きなことをやっていいよ」
出て行かれたのがかなりショックだったのか、この日以来、ご主人は一変します。
外出するマリアさんを快く送り出し、家事も率先して行うように。
お互い、家事をやったら「ありがとう」と言い合えるような、素敵な関係になりました。
そして、マリアさんの爆発で、りゅうくんも徐々に変わってきます。
授業を受けるのも大変で、いつも落ち着かず、教室中をうろうろしていたりゅう君が、机の前に座って、きちんと授業が受けられるように。
「何があったんですか?」って先生が驚くほどです。
りゅう君は今では、立派な社会人。
職場では、作業の流れを把握して、指示されなくても働けるようになったそうです。
マリアさんは、自由を手に入れて、仲間と楽しく遊び、私の講演会にも何度も足を運んでくれています。
「やりたいことをやりたい」と、自分の気持ちを表に出しただけ。
それだけで、全ての歯車がいい方向へ回り始めたんです。
そして楽しく過ごすマリアさんのパワーが、家族全員に伝わったんですね。
みんながやりたいことをして、幸せになっちゃってる。
本当に、驚くような展開でした。
どんなに家族が悩んでいても、お母さんが太陽のように明るく機嫌よくいればうまくいく。
だから、お母さんはくよくよせずに、毎日を楽しんで欲しいんです。
斎藤一人さんの話を纏めました。
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